Biceps load Ⅱ test(Kim Ⅱ test)- 肩関節唇損傷(SLAP損傷)への徒手的検査方法について

検査

肩関節唇の損傷への徒手的な検査方法のひとつとして“Biceps load Ⅱ test(Kim Ⅱ test)”があげられます。
今回は、このBiceps load Ⅱ testの目的や方法、診断学的有用性について解説します。


Biceps load Ⅱ testの目的について

Biceps load Ⅱ testとは…
肩関節上方関節唇(SLAP:Superior Labrum Anterior and Posterior)損傷の評価
…を目的としている徒手による検査方法になります。

エビデンスグレード

Biceps load Ⅱ testのエビデンスグレードについてですが…
推奨グレードB
…になります。

Biceps load Ⅱ testの検査方法

ここでは、Biceps load Ⅱ testの検査方法について解説します。
検査の大まかな流れとしては次のようになります。

  1. 背臥位姿勢で検査開始肢位にする
  2. 肩関節を外旋させる
  3. 肘関節を屈曲させる
  4. 痛みが生じる場合は陽性とする

以下に詳しく解説します。

1.背臥位姿勢で検査開始肢位にする

被験者は背臥位の姿勢で、検査開始肢位(肩関節120度外転位、肘関節90度屈曲位、前腕回外位)にします。
この姿勢は、肩関節と上腕二頭筋腱に適切な負荷をかけるために重要です。
肩がこの位置にあると、肩関節唇に対するストレスが最大化され、潜在的な損傷がより明確に検出されます。

2.肩関節を外旋させる

検者は患側の手関節と肘を把持し、肩関節を最終域まで外旋させます
この動作は、肩関節上方関節唇損傷の診断に特に重要であり、肩関節唇に対する追加のストレスを加えることで、潜在的な損傷をより明らかにします。
外旋の程度は慎重に調節されるべきであり、患者に不快感を与えない範囲内で行う必要があります。

3.肘関節を屈曲させる

被験者に肘関節を屈曲させ、検者はそれに抵抗します。
この動作により、上腕二頭筋腱に特定の負荷がかかり、肩関節の前方ラブラムに関連する潜在的な問題が顕在化する可能性があります。
肘の屈曲は、患者が快適に感じる範囲内で行われるべきです。

4.痛みが生じる場合は陽性とする

患者はこのテスト中に痛みを感じるかどうかを報告します。
痛みが生じる場合、それは通常、肩の関節唇、特にその前方部分の損傷を示しています。
痛みの有無だけでなく、痛みの種類や位置も重要な診断情報を提供します。
このテストは、特に肩の不安定性やラブラムの損傷が疑われる場合に有用です。

Biceps load Ⅱ testの診断学的有用性

著者 信頼性 感度 特異度 陽性尤度比 陰性尤度比
Cook C,et al(2012) NR 67 51 1.4 0.66
Oh JH,et al(2007) 40歳未満 NR 30 78 1.36 0.90
40歳以上 NR 36 92 4.50 0.70
すべて NR 26 69 0.84 1.07
Kim SH,et al(2001) kappa=0.815 89.7 96.9 28.94 0.11

Biceps load Ⅱ testに関しても他の検査と併用することが重要だろうね!
生活のどんな場面で痛みを伴うのか?についても聴取する必要があるでしょうね!

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