髄膜炎の合併症 – 脳炎、聴力・視力障害、知的障害やてんかんなどについて

髄膜炎には様々な合併症を引き起こす場合があります。
本記事では、この髄膜炎の合併症について解説します。

髄膜炎の合併症

髄膜炎に伴う合併症としては、他になにがあげられるのでしょうか?
ここでは…

  • 脳炎
  • 脳血管障害
  • 聴力障害
  • 視力障害
  • 知的障害
  • てんかん
  • 敗血症性ショック
  • 水頭症

…について解説します。

脳炎

髄膜炎が脳組織に広がると、脳炎と呼ばれる状態が生じることがあります。
脳炎は脳の炎症を引き起こし、頭痛、意識障害、けいれん、神経学的な異常などの症状を引き起こします。

脳血管障害

髄膜炎による炎症が脳血管に影響を及ぼし、血管内の血栓形成や出血を引き起こすことがあります。
これにより、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が発生するリスクが高まります。

髄膜炎による脳血管障害は、以下のようなメカニズムによって起こります。

血管の炎症

髄膜炎による炎症が血管を直接的に影響し、血管壁に炎症性の変化を引き起こすことがあります。
これにより、血管が狭窄したり、閉塞したりする可能性があります。

血管内血栓の形成

髄膜炎による炎症や血管の損傷が、血液中の凝固因子の異常な活性化を引き起こすことがあります。
その結果、血管内で血栓(血液の凝固塊)が形成され、脳血管の閉塞を引き起こす可能性があります。

聴力障害

髄膜炎による聴力障害は、感音性難聴が最も多く、両側高度難聴になることがあります。
原因としては、感染菌が蝸牛に侵入し、内耳に炎症を引き起こすことや、髄液中の糖濃度の低下や頭蓋内圧の上昇による内耳の虚血などが考えられます。

髄膜炎による聴力障害の予後は不良で、聴力の改善は期待できないことが多いです。
しかし、一部の例では、聴力の回復や変動を認めることもあります。

治療としては、抗菌薬やステロイド剤の投与や、人工内耳埋込術などが行われることがあります。

視力障害

髄膜炎による視力障害は、視神経や脳幹部が障害されることで起こります。
視力の低下や視野の欠損、ものが二重に見えるなどの症状が現れます。
目を動かすと目の奥に痛みを感じることもあります。

髄膜炎による視力障害の予後は様々で、自然に回復することもあれば、永久的な障害が残ることもあります。
治療としては、抗菌薬やステロイド剤の投与や、視神経や脳幹部の機能を評価する検査などが行われることがあります。

知的障害

髄膜炎による知的障害は、脳の発達に影響を与えることで起こります。
知的障害とは、知能指数(IQ)が70未満であり、日常生活や社会生活に支障をきたすことを指します。
髄膜炎による知的障害の予後は様々で、早期に治療を受ければ回復することもあれば、重度の障害が残ることもあります。

治療としては、抗菌薬やステロイド剤の投与や、脳の機能を評価する検査などが行われることがあります。

てんかん

髄膜炎によるてんかんは、髄膜炎が重症化した場合に後遺症として残ることがあります。
髄膜炎が脳の神経細胞にダメージを与えることで、てんかんの原因となります。

髄膜炎によるてんかんの治療は、発作を抑えるための抗てんかん薬の投与や、髄膜炎の原因となった感染の治療などが行われることがあります。

敗血症性ショック

敗血症性ショックとは、感染症によって血液中に細菌が増殖し、全身の臓器が機能不全に陥る重篤な状態です。
髄膜炎菌は、髄膜(脳を覆う組織)だけでなく、血液にも感染しやすい細菌です。
髄膜炎菌による髄膜炎は、敗血症性ショックを合併することが多く、致死率や後遺症のリスクが高まります。

敗血症性ショックを伴う髄膜炎菌感染症は、早期に抗生物質などの集学的治療が必要です。

水頭症

水頭症とは、脳の中にある空洞(脳室)に髄液が溜まりすぎて、脳室が拡大する病気です。
髄膜炎は、後天性水頭症の原因の一つで、髄膜(脳を覆う膜)に炎症が起こることで、髄液の流れや吸収が妨げられます。
水頭症の症状は、頭痛や吐き気、視力障害などがあります。

水頭症の治療は、髄液を体外に排出するシャント手術や、内視鏡を使って脳室間の通路を作る手術などが行われます。

比較的まとまった時間接するセラピストだからこそ、髄膜炎に伴う合併症を知ることは重要だと思うんだ!
早期発見にもつながりますからね!

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