病的反射の検査方法や注意点 – ホフマン反射・トレムナー反射など

病的反射の検査方法や注意点 - ホフマン反射・トレムナー反射など 検査

正常の状態ではみられない反射で“病的反射”があります。
今回はこの病的反射の種類や検査方法、検査の際の注意点などについて解説します。


ホフマン反射(Hoffmann’s reflex)


ホフマン徴候(Hoffmann’s sign)とも呼ばれる病的反射です。

検査方法について

ホフマン反射の検査方法として…

  • 検者は被験者の手関節を軽く背屈させ手指をやや屈曲させておき、中指中節部を挟む
  • 検者の母指で中指の爪の部分を鋭く手掌側にはじく

…という方法をとります。

陽性時の反応と病的意義について

陽性であれば、刺激により母指の内転が起こります。
一側のみ陽性であれば、錘体路障害を疑います。

トレムナー反射(Tromner’s reflex)


トレムナー徴候(Tromner’s sign)とも呼ばれる病的反射です。

検査方法について

トレムナー反射の検査方法としては、

  1. 手関節を軽く背屈させ、手指をやや屈曲させておく
  2. 検者は左手で被験者の中指中節部を支えて、右の示指or中指で被験者の中指の先端手掌面を強くはじく

…という方法をとります。

陽性時の反応と病的意義について

陽性の場合は、刺激により母指の内転が起こります。
一側のみ陽性の場合は、錘体路障害を疑います。

ワルテンベルグ指屈反射(Wartenberg’s finger flexor reflex)

検査方法について

ワルテンベルグ指屈反射の検査方法としては、

  1. 前腕を回外位にし肘関節を軽く屈曲させて手背を膝の上に置く
  2. 検者は自分の示指と中指を被検者の4指先端掌側面に横に置き, その上をハンマーで叩く

…という方法をとります。

陽性時の反応と病的意義について

陽性であれば刺激により母指の内転と4指の屈曲が起こります。
一側のみ陽性の場合は、錘体路障害を疑います。

把握反射(Grasp Reflex)

検査方法について

把握反射の検査方法としては…
指やハンマーの柄で手掌面の母指と示指の間を軽くこする
…という方法をとります。

ちなみに、こする部位ですが、母指と示指との間が最もよいとされています。

検査時の注意点について

注意点として、検査の際には被験者に見えないように行わないといけません。

陽性時の反応と病的意義について

陽性の場合は、指が屈曲して把握しようとします。
前頭葉障害の場合、障害の反対側が陽性となります。
また乳幼児は常に陽性を示します。

強制把握(Forced Grasping)

似た病的反射で“強制把握”がありますが、こちらは被験者に物を握らせ、引き離そうとしてもなかなか手放そうとしない…という反射です。
これは手のみならず足でも同様の反応を得られます。

強制模索(forced groping)

強制把握の検査の際に、被験者の手に物を握らせて、その後手から物を取り去るとそれを手探りでとろうとする反応がみられることがあります。
これは強制模索と呼ばれる病的反射で、こちらも前頭葉障害の際に病側の対側の上下肢にみられます。
この強制模索も乳幼児には常にみられる反射です。
また、この矯正模索は意識障害や知能低下を認める際に起こるということも特徴と言えます。

ロッソリモ反射(Rossolimo’s reflex)

検査方法について

ロッソリモ反射の検査方法としては、
足指の足底面、もしくは足根の付け根をハンマーでたたく
…という方法をとります。

ちなみに母指よりも2~5指の付け根を叩いて反射を出現する方が病的意義があるようです。

陽性時の反応と病的意義について

陽性の場合は、足指が屈曲し、結果として前頭葉6野の障害を疑います。

バビンスキー反射(Babinski’s reflex)

https://www.youtube.com/watch?v=ZFu7bdbnZx8
数ある病的反射の中でも最も有名で、最も信頼性が高い錘体路徴候とされています。

検査方法について

バビンスキー反射の検査方法としては、

  1. 被験者を背臥位にし、両下肢を伸展させて緊張をとるように指示する
  2. 鍵やハンマーの柄で足底外縁を踵の方から足先へこすり、先端で足指の方に曲げる

…という方法をとります。

検査時の注意点について

注意点としては、母指の基部まではこすらないほうがよいこと、1回で止めずに何回もこすってみることなどがあげられます。

陽性時の反応と病的意義について

陽性の場合は、母指がゆっくりと背屈します。
加えて、母指以外の4指が開く“開扇現象”を認めることもあります。
陽性の場合の病的意義としては、錘体路障害を疑います。
また小児は生後1年程度まで陽性の反応を示します。

まとめ

今回は、病的反射の検査方法や注意点について解説しました。

病的反射の検査も被験者の障害の状態を把握するためには非常に重要な検査方法と言えます。
その方法はもちろん、注意点、そして陽性時の病的意義についてもしっかりと把握することで、より適切な作業療法プログラムの立案につなげることができると思うんです。

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