臨床で浮腫が生じた患者に対して、リハビリテーションセラピストとしては身体的、理学的検査によっても評価する必要があります。
そこで本記事では、浮腫に対しての身体的、理学的検査について解説します。
浮腫に対する身体的検査
浮腫に対しての身体的、理学的検査のポイントとしてですが、ここでは…
- 分布状況
- 対称性
- 圧痕の有無
- 痛み
- 発赤
- 熱感
…について解説します。
分布状況
浮腫がどの部位に現れているかを注意深く観察します。
顔面、下腿など特定の部位に限定される場合や全身に広がる場合など、浮腫の分布状況を評価します。
対称性
また浮腫が対称的か非対称的かを評価します。
対称的な浮腫は全身性の浮腫を示すことが多く、非対称的な浮腫は特定の部位や片側に限定される局所的な浮腫を示すことがあります。
圧痕の有無
顔面浮腫の場合、眼窩上部を指で圧迫してみて、圧痕が残るかどうかを確認します。
他の部位でも同様に、脛骨稜や足背部などに圧痕が生じるかを観察します。
圧痕が残らない場合は、粘液水腫やリンパ性浮腫の可能性があります。
痛み
炎症性浮腫の場合、浮腫の局所に痛みがあることがあります。
痛みの有無や程度を注意深く観察します。
発赤
炎症性浮腫では、浮腫の局所に発赤が見られることがあります。
浮腫部位の皮膚の色調や発赤の程度を評価します。
熱感
炎症性浮腫の場合、浮腫部位が触れた際に熱く感じることがあります。
皮膚の温度を比較して熱感を評価します。
浮腫の理学的検査としては、こういった項目をボトムアップ的にみる癖をつけておく必要があるだろうね!
“モレなく、ダブりなく”浮腫の状態をチェックすることがリハビリセラピストには求められますね!