想起のプロセス – “思い出す”ために必要な4つの段階

“思い出す”ことを意味する”想起”。
本記事ではこの”想起”のプロセスについて解説します。

想起とは?

“想起(そうき)”は、日本語で「思い出すこと」や「記憶から呼び起こすこと」を意味します。
これは、過去に経験した出来事や情報を思い出す行為を指します。

想起は記憶のプロセスの一部であり、過去の経験や情報を再び意識的に思い出すことが含まれます。

例えば、ある出来事や人の名前を忘れていたが、ある刺激や手がかりによってそれを思い出すことは、想起の一例です。
また、学習やテストの際にも、学んだ知識や情報を想起することが必要です。

想起における4つのプロセス

また、思い出すことである「想起」という精神機能には次の3つのプロセスが含まれています。

  • 記銘(impression)
  • 把持(retention)
  • 追想(recall)

以下に解説します。

記銘(impression)

脳は複雑な感覚的な情報を理解しやすい形式に変換することで、初めて記憶することができるようになります。
この新しい事柄を、感覚的な情報を言語や数字などの符号(しるし)に変換する機能を“記銘”といいます。

母国語といった意味を理解できる言語などは記憶が可能ですが、外国語といった意味を理解できない言語などは記憶することが困難になります。
つまり、意味情報に変換できない入力情報は記憶されにくいということになります。

また、“記銘”は“符号化”とも呼ばれます。

把持(retention)

記銘された物を保持する機能を“把持”といいます。
記銘によって変換された意味情報は保持されますが、入力された情報が同じだとしても、把持される情報は人によって異なる場合があります。
これは、意味情報に変換される際に用いられる既有の知識によるものとされています。
つまりこの知識は人によって異なることから、情報が切り捨てられたり、付加されたりするためです。

また、“把持”は“貯蔵”とも呼ばれる場合があります。

追想(recall)

把持されているものを再び意識に上らせる機能を“追想(想起・再生)”といいます。
この追想のされ方については、次の3つがあります。

  • 再生:保持されている記憶がそのままの形で再現されること
  • 再認:過去に経験したことを「経験した」と改めて認識できること
  • 再構成:保持されている記憶のいくつかを組み合わせて再現されること

記憶障害の患者でみられる「作話」という症状は、この追想の問題とされています。

タイトルとURLをコピーしました