臨床における”関節可動域検査(ROM-T)”の方法とはどのようなものがあげられるのでしょうか?
本記事では関節可動域検査の方法について解説します。
関節可動域検査の実施の流れ
関節可動域検査の実施は、次のような流れで行います。
- オリエンテーションの実施
- 痛みと炎症症状の確認
- 筋肉の状態の調整
- 不安の軽減
- 可動域の測定と評価
- 自動関節可動域の測定
以下にそれぞれ解説します。
オリエンテーションの実施
測定の前に、目的や方法についてオリエンテーションを行います。
痛みと炎症症状の確認
測定前に、被検者に痛みの有無とその種類、炎症症状の有無を確認し、不用意な他動運動による被検者の不安や不信感を防ぐための配慮を行います。
筋肉の状態の調整
体表面で触知できる筋肉に関しては、関節運動を伴わないマッサージなどを使用して筋硬結や緊張を取り除き、循環状態を改善し、被検者に筋肉の緊張をできるだけ弛緩させるよう指導します。
また、関節包内での運動を他動的に行い、関節包に起因する痛みを軽減する努力をします。
不安の軽減
最終的な可動域に到達しない範囲で、軽い他動運動を徐々に繰り返し行い、被検者の不安を軽減します。
可動域の測定と評価
同時に、最終可動域に向けて徐々に負荷をかけ、軟部組織、結合組織、骨のエンドフィールを確認し、最終可動域で角度計を使用して他動関節可動域を測定します。
自動関節可動域の測定
被検者が自分で動かすことができる場合、自動関節可動域の測定も併せて実施します。
どの関節部位においても、同じような流れを意識する必要があるだろうね!
できるだけ正確な検査データを取るためにも重要でしょうね!
関節可動域検査(ROM-T)とは? | 関節可動域検査の目的 |
関節可動域検査の方法 | 関節可動域の測定上の注意点 |