ストレートアームテスト(Straight-arm test)

検査

肩関節の痛みに対しての検査の一つに”ストレートアームテスト(Straight-arm test)”があります。
本記事ではストレートアームテストの方法や注意点について解説します。

ストレートアームテストとは?

ストレートアームテスト(Straight Arm Test)は、主に肩の関節や筋肉の障害を診断するために使用される徒手的検査です。
この検査は、肩のインピンジメント症候群や回旋筋腱板損傷などの状態を評価するのに役立ちます。

ストレートアームテストの方法

ストレートアームテスト(Straight Arm Test)の方法は…

  • 患者を検査姿勢にする
  • 患者の腕を伸ばすよう指示する
  • 腕を持ち上げる
  • 観察と評価を行う
  • 結果を解釈する

…になります。
以下にそれぞれ解説します。

患者を検査姿勢にする

患者は、座るか立つ姿勢を取ります。

患者の腕を伸ばすよう指示する

患者は、検査される側の腕をまっすぐ伸ばします。

腕を持ち上げる

患者は、そのまっすぐ伸ばした腕を体の前でゆっくりと水平まで持ち上げます。
腕は肩の高さまで、またはそれ以上に上げることができる場合があります。

観察と評価を行う

この動作中に、セラピストは、患者が痛み、不快感、または動きの制限を経験するかどうかを観察します。

結果を解釈する

痛みや不快感がある場合、それは肩の構造(特に回旋筋腱板や肩のインピンジメント)に問題がある可能性が示唆されます。

ストレートアームテストは、単独で診断を下すためのものではなく、他の臨床的評価や検査と合わせて用いられることが一般的だね!
肩の痛みや不調がある場合は、適切な診断と治療のために医師に診察の依頼をすることも重要でしょうね!

ストレートアームテストの注意点

ストレートアームテストを行う際の注意点ですが…

  • 正確な姿勢を保つ
  • 動きをゆっくりと行う
  • 全身の状態を考慮する
  • 個々の差異を認識する
  • 他の診断方法との併用

…があげられます。
以下にそれぞれ解説します。

正確な姿勢を保つ

患者は、テスト中に正しい姿勢を維持する必要があります。
不適切な姿勢は、誤った結果につながる可能性があります。

例えば、背中が丸まっていると、肩の動きに影響を与え、痛みの原因が正しく評価されない可能性があります。
患者は、背筋を伸ばし、リラックスした姿勢で座るか立つことが推奨されます。

姿勢の正確さは、肩の自然な動きを促進し、より正確な診断に寄与します。

動きをゆっくりと行う

患者は腕を持ち上げる際に、ゆっくりとした動きで行うことが重要です。
急激な動きは、筋肉や腱に不必要な圧力を加え、誤った痛みの発生を引き起こす可能性があります。
また、ゆっくりとした動きは、痛みの正確な発生地点を特定しやすくなります。

ゆっくりとした動きは、患者が痛みや不快感を感じた場合に、すぐに止めることを可能にし、さらなる損傷を防ぎます。

全身の状態を考慮する

ストレートアームテストは、肩だけでなく、全身の状態に影響を受けます。
例えば、首や背中の問題は、肩の痛みに関連していることがあります。
患者が他の医療問題を抱えている場合、これらの条件がテストの結果に影響を与える可能性があるため、セラピストは全身の状態を考慮する必要があります。

全身の状態を考慮することで、肩の痛みの原因をより正確に特定し、適切な治療計画を立てることができます。

個々の差異を認識する

患者によっては、筋肉の柔軟性や関節の可動範囲に個人差があります。
このため、テスト中の動きの範囲や痛みの程度は、人によって異なる場合があります。
セラピストは、患者の年齢、運動能力、健康状態などを考慮し、テスト結果を個々の患者の状況に適応させる必要があります。

個々の差異を理解し、それに基づいて診断や治療計画を立てることが重要です。

他の診断方法との併用

ストレートアームテストは、肩の状態を評価するための一つのツールに過ぎません。
このテストの結果だけで診断を下すべきではありません。
他の臨床評価、診断テスト(例えば、MRIやX線)、患者の病歴や症状の詳細な調査などと併用することが重要です。

複数の診断方法を組み合わせることで、より正確な診断が可能になり、患者に最適な治療計画を立てることができます。

患者さんはなにより痛みに対して逃避的な反応を示すことが多いから、検者であるセラピストはきちんと配慮するべきだろうね!
信頼関係の問題にもつながりますからね!

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