2025年のバケットリスト「①臨床で毎回きちんと結果を出す」について深堀りしてみます。
この「結果を出す」って意識しないとできないことですからね。
臨床で毎回きちんと結果を出すための3つのポイント
作業療法のセッションの3単位(60分)はもちろん、その担当患者さんと関わっている期間全体でもきちんと結果を出さないといけません。
この臨床で毎回きちんと結果を出すためのポイントとしては次の3つがあげられます。
- 適切な評価と目標設定
- エビデンスに基づいた効果的な介入
- 継続的な改善と効果の維持
それぞれ解説します。
適切な評価と目標設定
なによりも患者さんの状態を正確に評価することが、作業療法の第一歩です。
自分は作業療法士ということもあって、かならず生活の状況を最優先に考えます。
そうなるとまず、その患者さんが日常生活でどのような不便を感じているかを詳細に把握する必要がでてきます。
それはFIMでの定量的な評価はもちろん、定性的な評価も行わないといけません。
さらに、主観的な訴えだけでなく、客観的なデータも収集し、症状の根本原因を明確にする必要もあります。
その上で、患者さんと共に現実的かつ具体的な治療目標を設定し、双方の同意を得ることが重要なのかと。
この辺はインフォームドコンセントよりはSDMの考えを取り入れていくべきでしょうね。
こういったプロセスにより、患者さんは作業療法に対するモチベーションを高め、結果として治療効果の向上が期待できるのだと思うんです。
エビデンスに基づいた効果的な介入
作業療法プログラムの選択には、エビデンスに基づいたアプローチが求められます。
いわゆるEBMってやつですね。
その場合最新の臨床ガイドラインや研究結果を参考にしつつ、患者さんの個別性(この場合は疾患や症状になるのかな?)を考慮した介入を実施します。
例えば、疼痛緩和のためには薬物療法だけでなく、機能訓練や心理的サポートも活用することが効果的でしょうね。
また、治療の進捗を定期的に評価し、必要に応じてアプローチを調整することで、最大の効果を引き出すことができるようになります。
とはいってもこの定期的な評価って結構期間が曖昧だったりするので、きちんと自分で設定する必要があるかもしれません。
…と、ここまで書いた手前、個人的には今後の作業療法は一周回ってNBMの考えが求められるはずって思ってます。
そのためにはAIやテクノロジーの活用がマストになるんですけどね。
継続的な改善と効果の維持
治療効果を長期的に維持するためには、適切なフォローアップが不可欠です。
患者さんには、日常生活に取り入れやすい運動療法やセルフケアの方法を指導する必要があります。
入院中のリハビリの時間って限られています。
これが在宅ではもっと時間的な制約がでてきます。
そうなると、セラピストまかせのリハビリでは限界になってしまうんです。
そこで自己管理を軸にしたプログラムが求められるんです。
そのための患者教育や予防教育を含めた作業療法プログラムの開発が必要になってきます。
また、定期的なフォローアップを通じて、治療の効果をモニタリングし、新たな問題が発生した場合には迅速に対応できるようにもしないといけません。
そうなるともっとセルフモニタリングといった行動変容の仕組みを勉強する必要がでてくるんですよね。
そうなると出すべき結果の指標は2つ?
そう考えると、患者さんへの作業療法で毎回でも出すべき結果の指標は2つなのかなと。
1つは自分が関わって得られる結果(疼痛の軽減や動きやすさの向上など)
もう1つは患者さん自らできるようになったこと(基本動作やADL動作など)
あくまで作業療法士である自分が、60分の作業療法セッション内で提供することとしては…
- 疼痛の軽減
- 生活の相談
- 動きやすさの向上
- 目標と現在の状況のモニタリング
…などかなと。
24時間の中の1時間関わることで、残りの23時間をいかに変化させる仕組み、仕掛けをするか?
こんな心がけが重要なのかなと。