識別感覚である”立体覚”はどのようなプロセスで伝達されるのでしょうか?
本記事では立体覚の伝達メカニズムについて解説します。
立体覚の伝達メカニズム
立体覚の伝達メカニズムは、皮膚の触覚受容器が機械的刺激や温度刺激を化学信号に変換し、感覚神経を介して中枢神経系に伝わることで感じられます。
立体覚の伝達のプロセスとしては…
- 感覚器からの情報収集
- 脊髄への情報伝達
- 脊髄視床路への情報伝達
- 内側毛帯路への情報伝達
- 脳の体性感覚野での情報処理
…になります。
以下にそれぞれ解説します。
感覚器からの情報収集
立体覚のプロセスは、身体の感覚器(皮膚の触覚受容体など)が物体の形状や位置に関する情報を収集するところから始まります。
この時の感覚受容体は…
- メルケル細胞受容体
- ルフィニ小体
- マイスナー小体
- パチニ小体
…が関与します。
脊髄への情報伝達
収集された情報は、脊髄を通じて中枢神経系(脳や脳幹)へと伝達されます。
脊髄は情報を整理し、適切な経路に情報を送ります。
脊髄視床路への情報伝達
脊髄視床路は、脊髄から大脳視床へ情報を伝える経路です。
ここで、触覚や圧覚などの立体覚に関連した情報が処理されます。
この段階で物体の形状や位置に関する基本的な特徴が抽出されます。
内側毛帯路への情報伝達
内側毛帯路は、脊髄から大脳皮質へ情報を送る経路です。
ここでは、運動制御や物体の位置に関する情報が処理されます。
物体の位置や形状に基づいた運動計画が立案されます。
脳の体性感覚野での情報処理
最終的に、脳の体性感覚野で、脊髄視床路と内側毛帯路からの情報が集約され、物体の形状や位置に関する高次の情報処理が行われます。
この段階で、物体の形状や位置が認識され、立体認知が生じ、運動に影響を与えます。

立体覚は伝達の経路は他の複合感覚と同じでも、統合処理され認識される脳の部分が異なるのだろうね!
触覚、圧覚、二点識別覚よりも高次の領域での処理になるでしょうね!
