拘縮とは? – 原因や発生機序、強直との違いについて

講座

身体障害領域のリハビリの臨床では”拘縮”で悩む場面を多く目の当たりにします。
本記事ではこの拘縮について解説します。


拘縮とは?

拘縮(contracture)は持続的な筋短縮の状態であり、多くの場合、筋線維の線維化や障害に起因する関節可動域(ROM)の低下です。
関節面が骨軟骨性に癒合して生じる場合は強直(ankylosis)と呼ばれます。

拘縮は結合組織の破壊と再生によって起こり、関節周囲の組織が密で強固に結合し可動性を失った状態になります。
拘縮の治療には保存的治療(運動療法、装具療法、温熱療法など)と外科的治療(植皮術、関節固定術など)があります。

拘縮の原因について

拘縮の原因は、関節周囲の皮膚や深部軟部組織(関節包、靭帯、筋、腱など)の可動域の低下です。
これは、結合組織の破壊と再生の過程によって起こります。
通常、関節周囲の組織は疎で緩やかに結合し、可動性に富んでいますが、破壊と再生が繰り返されることで、結合組織が密で強固に結合し、可動性を失った状態になります。
これによって拘縮が発生します。

拘縮を引き起こす8つの原因 - 関節の動きが制限される理由とは?
拘縮の原因は多岐にわたり、それぞれのケースで異なる生理学的、病理学的メカニズムが関与しています。今回は拘縮の原因について解説します。

拘縮の発生機序について

拘縮の発生機序は、関節周囲の結合組織が破壊と再生を繰り返すことによって起こります。
本来、関節周囲の組織は疎で緩やかに結合し、可動性に富んでいる「loose connective tissue(疎結合組織)」であるべきです。
しかし、結合組織が破壊されると、その再生過程で密で強固に結合し、可動性を失った「dense connective tissue(密結合組織)」が形成されます。

この密結合組織が関節周囲に形成されることで、拘縮が発生します。

拘縮を起こすと、手足の関節を動かすときに痛みが出て、患者さん自身が辛い思いをすることになるからね。
同時に介護を行いづらくなるため、介護側の負担も増えてしまいますからね。

拘縮はどのくらいの期間で起こる?

拘縮の発生には個人差がありますが、通常は関節を固定する期間によって拘縮が起こります。
例えば、関節を4日間固定すると組織学的に拘縮の所見が現れ、通常の関節では4週間の固定で関節可動域(ROM)はほぼ完全に消失すると言われています。

拘縮と強直の違い

拘縮(contracture)と強直(ankylosis)は、関節の可動域(ROM)の低下を引き起こす状態ですが、その原因やメカニズムに違いがあります。

拘縮は、関節周囲の皮膚や深部軟部組織(関節包、靭帯、筋肉、腱など)の組織が硬くなり、関節の可動域が制限される状態です。
これは、結合組織の破壊と再生の過程で、本来は可動性のある組織が硬くなってしまうことによって起こります。

一方、強直は関節面が骨や軟骨で癒合してしまい、関節の可動域が完全に制限される状態です。
これは、関節の骨や軟骨が癒合することによって起こります。

拘縮は関節周囲の組織の変化によって引き起こされるため、ROM訓練や伸張運動などの保存的治療が有効です。
一方、強直は関節面の癒合によるものであり、保存的治療では改善が難しい場合があります。
そのため外科的な治療が必要な場合もあります。

表にして比べると以下のとおりになります。

要素 拘縮(contracture) 強直(ankylosis)
定義 関節周囲の皮膚や深部軟部組織の組織が硬くなり、関節の可動域が制限される状態 関節面が骨や軟骨で癒合してしまい、関節の可動域が完全に制限される状態
原因 結合組織の破壊と再生の過程で、本来は可動性のある組織が硬くなることによって引き起こされる 関節の骨や軟骨が癒合することによって引き起こされる
治療 ROM訓練や伸張運動などの保存的治療が有効 保存的治療では改善が難しく、外科的治療が必要な場合がある

拘縮はどんな疾患でも関わってくる状態だから、原因や発生機序については頭に入れておくべきことかもしれないね!
どうして拘縮が起こるのかがわかれば、対策にも予防にもつなげることができますからね!

関連文献

タイトルとURLをコピーしました