廃用症候群とは? – 定義・原因別にみた症状について

リハビリの臨床で多くみられるものの一つに”廃用症候群”があります。
本記事では廃用症候群の定義や症状について解説します。


  1. 廃用症候群とは?
    1. 廃用症候群の症状
  2. 原因別にみた廃用症候群の諸症状 廃用症候群の原因別に各種の症状についてここでは… 局所性廃用によるもの 全身性廃用によるもの 臥位 低重力によるもの 感覚・運動刺激の欠乏によるもの …という3つから解説します。 局所性廃用によるもの 関節拘縮: 関節の運動制限が生じ、柔軟性が低下します。定期的な運動不足により関節が硬くなり、日常生活に支障をきたす可能性があります。 廃用性筋萎縮 (a. 筋力低下 b. 筋耐久性低下): 筋肉の減少と力の低下が見られ、長時間の筋力使用の不足により、日常の活動が困難になる可能性があります。 骨粗鬆症一高カルシウム尿: 骨密度の低下と共に、高カルシウム尿がみられる可能性があり、骨折のリスクが増加します。骨の弱化や痛みが発生することがあります。 皮膚萎縮: 血流の低下や組織の酸素供給不足により、皮膚が縮小し、脆弱になる可能性があります。 褥瘡: 長時間同じ体位で過ごすことにより、圧迫がかかり皮膚が損傷しやすくなり、褥瘡(床ずれ)が発生するリスクが高まります。 全身性廃用によるもの 心肺機能低下 (a. 心1回抽出量の低下 b. 頻脈 c. 1回呼吸量減少): 長期の身体活動不足により心肺機能が低下し、心拍数や呼吸量の減少が生じる可能性があります。 消化器機能低下(a. 食欲不振 b. 便秘): 運動不足により腸の蠕動運動が低下し、食欲不振や便秘が生じる可能性があります。 易疲労性: 適切な運動が不足することで体力の低下が生じ、疲労感が増加します。 臥位 低重力によるもの 起立性低血圧: 長時間の臥位や低重力状態により、起立時に血圧が急激に低下する可能性があります。 利尿: 低重力状態での利尿が増加することがあります。 ナトリウム利尿: 体液バランスの乱れにより、ナトリウムの排泄が増加しやすくなります。 血液量減少: 低重力による影響で、血液の循環が悪化し、全体的な血液量が減少する可能性があります。 感覚・運動刺激の欠乏によるもの
    1. 廃用症候群の寿命
  3. 参考

廃用症候群とは?

“廃用症候群”とは、過度に安静にすることや、活動性が低下したことによる身体に生じた様々な状態を指します。
この症候群は、筋肉の萎縮、関節の拘縮、骨のもろくなることなど、様々な症状を引き起こします。

特に高齢者では、知らないうちに進行し、気がついた時には、「起きられない」「歩くことができない」などの状況が少なくありません。

廃用症候群の症状

「廃用症候群」の症状には、以下のようなものがあります。
わかりやすく解説します。

  • 筋萎縮:筋肉がやせおとろえる
  • 関節拘縮:関節の動きが悪くなる
  • 骨萎縮:骨がもろくなる
  • 心機能低下:心拍出量が低下する
  • 起立性低血圧:急に立ち上がるとふらつく
  • 誤嚥性肺炎:唾液や食べ物が誤って肺に入り起きる肺炎
  • 血栓塞栓症:血管に血のかたまりがつまる
  • うつ状態:精神的に落ち込む
  • せん妄:軽度の意識混濁のうえに目には見えないものが見えたり、混乱した言葉づかいや行動を行う
  • 見当識障害:今はいつなのか、場所がどこなのかわからない
  • 圧迫性末梢神経障害:寝ていることにより神経が圧迫され、麻痺がおきる
  • 逆流性食道炎:胃から内容物が食道に逆流し、炎症がおきる
  • 尿路結石・尿路感染症:腎臓、尿管、膀胱に石ができる、細菌による感染がおきる
  • 褥瘡(じょくそう):床ずれといわれる皮膚のきず

高齢者では、知らないうちに進行し、気がついた時には、「起きられない」「歩くことができない」などの状況が少なくありません。
過度に安静にしたり、あまり身体を動かさなくなると、筋肉がやせおとろえ、関節の動きが悪くなります。
そしてこのことが、さらに活動性を低下させて悪循環をきたし、ますます全身の身体機能に悪影響をもたらします。

最悪な状態では、寝たきりとなってしまうことがあります。

原因別にみた廃用症候群の諸症状 廃用症候群の原因別に各種の症状についてここでは… 局所性廃用によるもの 全身性廃用によるもの 臥位 低重力によるもの 感覚・運動刺激の欠乏によるもの …という3つから解説します。 局所性廃用によるもの 関節拘縮: 関節の運動制限が生じ、柔軟性が低下します。定期的な運動不足により関節が硬くなり、日常生活に支障をきたす可能性があります。 廃用性筋萎縮 (a. 筋力低下 b. 筋耐久性低下): 筋肉の減少と力の低下が見られ、長時間の筋力使用の不足により、日常の活動が困難になる可能性があります。 骨粗鬆症一高カルシウム尿: 骨密度の低下と共に、高カルシウム尿がみられる可能性があり、骨折のリスクが増加します。骨の弱化や痛みが発生することがあります。 皮膚萎縮: 血流の低下や組織の酸素供給不足により、皮膚が縮小し、脆弱になる可能性があります。 褥瘡: 長時間同じ体位で過ごすことにより、圧迫がかかり皮膚が損傷しやすくなり、褥瘡(床ずれ)が発生するリスクが高まります。 全身性廃用によるもの 心肺機能低下 (a. 心1回抽出量の低下 b. 頻脈 c. 1回呼吸量減少): 長期の身体活動不足により心肺機能が低下し、心拍数や呼吸量の減少が生じる可能性があります。 消化器機能低下(a. 食欲不振 b. 便秘): 運動不足により腸の蠕動運動が低下し、食欲不振や便秘が生じる可能性があります。 易疲労性: 適切な運動が不足することで体力の低下が生じ、疲労感が増加します。 臥位 低重力によるもの 起立性低血圧: 長時間の臥位や低重力状態により、起立時に血圧が急激に低下する可能性があります。 利尿: 低重力状態での利尿が増加することがあります。 ナトリウム利尿: 体液バランスの乱れにより、ナトリウムの排泄が増加しやすくなります。 血液量減少: 低重力による影響で、血液の循環が悪化し、全体的な血液量が減少する可能性があります。 感覚・運動刺激の欠乏によるもの

  • 知的活動低下: 知的な刺激や活動が不足することで認知機能が低下し、注意力や記憶に問題が生じる可能性があります。
  • 自律神経不安定: 感覚刺激の不足により、自律神経の調節が難しくなり、不安定な状態が生じる可能性があります。
  • 姿勢・運動調節機能低下: 運動刺激の不足により、姿勢や運動の調節が難しくなり、バランスや協調性が損なわれる可能性があります。

廃用症候群の寿命

廃用症候群の寿命については、一概に言えるものではありません。
症状の進行度合いや治療法によって異なるため、寿命については個人差があります。

「徳島県における廃用症候群の実態と生活習慣からみた予防策」という資料からは”寝たきりの平均余命は,平均5年”という記載もあります1)

予防医療の観点からも、この廃用症候群は今後リハビリセラピストにとって大きな対象となるはずだね!
超高齢化社会においては大きな問題になってきますからね!

参考

1)徳島県における廃用症候群の実態と生活習慣からみた予防策

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