リハビリの臨床で多くみられる”感覚障害”。
原因は様々ですが、早急に対応しないといけません。
本記事ではこの感覚障害の定義や種類について解説します。
感覚障害とは?
感覚障害は、一般的には視覚、聴覚、嗅覚、味覚などの特殊感覚や内臓感覚を除いた”体性感覚障害”を指します。
ちなみにこの体性感覚は、皮膚や粘膜、深部組織(筋腱、筋膜、骨膜、関節包、靱帯など)にある受容器が刺激されて生じる感覚のことを指します。
また、感覚障害は単独でも生じることがありますが、通常は複合されて症状が現れることが多いとされています。
感覚障害の種類
感覚障害は主に…
- 感覚低下(Hypoesthesia)
- 錯感覚(Paresthesia)
- 異常感覚(Dysesthesia)
- 感覚過敏(Hyperesthesia)
- 疼痛(Pain)
…の5種類に大別されます1)。
以下にそれぞれ解説します。
感覚低下(Hypoesthesia)
感覚低下は、感覚の鈍化や減少を特徴とする障害です。
例えば、触れることに対する感覚が鈍くなり、物を触っても適切な感触を感じにくくなることがあります。
感覚低下は神経障害や感覚器官の損傷によって引き起こされることがあります。
錯感覚(Paresthesia)
錯感覚は、本来の感覚とは異なる感覚を経験する障害です。
例えば、触覚を痛みやぴりぴり感として感じることがあります。
異なる感覚が交じり合うことによって生じる現象です。
異常感覚(Dysesthesia)
異常感覚は、通常の感覚から外れた不快な感覚を指します。
しびれやじんじんとした感じ、ぴりぴり感などが自発的に現れる状態です。
神経系の問題や疾患によって引き起こされることがあります。
感覚過敏(Hyperesthesia)
感覚過敏は、通常よりも感覚が敏感であり、軽微な刺激でも過剰な反応を示す状態を指します。
例えば、軽い触れただけでも痛みを感じることがあります。
疼痛(pain)
疼痛は、身体の組織や神経が損傷を受けた際に生じる不快な感覚です。
疼痛はさまざまな原因によって引き起こされるもので…
- 放散痛(複数の神経を通じて広がる痛み)
- 視床痛(脳の特定の領域に由来する痛み)
- 有痛性強直性けいれん(筋肉のけいれんと痛みが同時に生じる状態)
…などの種類があります。
参考
1)しびれ・感覚障害
リハビリの臨床では感覚障害に対応する機会が多いからね!
感覚障害の5種類についてはそれぞれの特徴を把握しておく必要がありますね!