表在感覚でもある”触覚”や”圧覚”。
本記事ではこの触覚と圧覚の定義、そして日常生活への影響について解説します。
触覚・圧覚とは?
触覚・圧覚とは、皮膚の感覚点に存在する受容細胞によって受容される感覚を指します。
触覚は、皮膚や粘膜の表層に起こる感覚で、物体の形や質感などを感じます。
また、圧覚は皮膚を強く圧迫したときに深部に起こる感覚で、重さや力などを感じます。
これらの感覚は、生物界全般にわたり広く観察される原始的な感覚と言われています。
触覚と圧迫との違いについて
触覚と圧迫と違いについてですが…
- 感じる部分(層)の違い
- 感じ方の違い
- 敏感な部分の違い
…があります。
以下にそれぞれ解説します。
感じる部分(層)の違い
触覚と圧覚との違いですが、一つは感じる部分(層)によるものです。
触覚は皮膚の表面で感じる感覚を指す一方、圧覚は皮膚の深部で感じる感覚を指します。
これは触覚の感覚受容器である”クラウゼ小体”は真皮に存在すること。
そして圧覚を感じる”ルフィニ終末”が真皮のやや深部に存在することからもわかります。
感じ方の違い
また、感覚の感じ方の違いでも区別することができます。
触覚は感覚経過が浮動的で感受の拡がりも常にかなり不明確です。
しかし、圧覚は感覚経過は確固としていて、感受の拡がりは相当の明確さをもっています。
敏感な部分の違い
触覚と圧覚とでは、敏感な部分の違いでも区別できます。
触覚では顔面が最も敏感で、圧覚では手の指が最も敏感とされています。
触覚・圧覚の異常によって生じる日常生活への影響は?
触覚(触感)と圧覚(圧力感覚)の異常がある場合、日常生活にさまざまな影響が生じる可能性があります。
ここでは…
- 物体の認識と操作の難しさ
- 精密な作業への制約
- 危険の認識と回避の困難
- 日常の快適さの影響
- 身体の位置や姿勢の認識の困難
- 社交的な影響
…といった影響について解説します。
物体の認識と操作の難しさ
触覚と圧覚の異常により、物体の形状や質感、硬さなどを正確に認識することが難しくなる可能性があります。
これにより、物体を掴む、操作する、持ち運ぶといった日常の動作が困難になることがあります。
精密な作業への制約
触覚と圧覚は精密な作業に欠かせない感覚です。
例えば、ボタンを押す、文字を書く、細かな部品を組み立てるなどの作業において、正確な触覚と圧覚が必要になります。
異常がある場合、これらの作業に制約が生じる可能性があります。
危険の認識と回避の困難
触覚と圧覚の異常により、物体を適切に握ることが難しくなるため、滑りやすい物を認識しづらくなる可能性があります。
また、物体の硬さや鋭さを正しく感じ取れないことから、怪我や火傷のリスクが高まる可能性があります。
日常の快適さの影響
衣服や寝具の感触を正しく感じ取れない場合、快適さに欠けることがあります。
硬い座席や粗い素材の衣服が不快に感じられ、日常生活の質が低下する可能性があります。
身体の位置や姿勢の認識の困難
圧覚は身体の位置や姿勢を感じ取るために重要な役割を果たしています。
異常があると、立っているか座っているかの認識や、手や足の位置を正確に把握するのが難しくなる可能性があります。
社交的な影響
握手や抱擁などの身体的なコミュニケーションにおいて、触覚の異常がコミュニケーションや感情の表現に影響を及ぼす可能性があります。
適切な力加減や感触を伝えることが難しくなるかもしれません。
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