アドラー心理学を学ぶと、頻繁に「勇気のくじき」というワードがでてきます。
勇気がない人は他人の勇気をくじくことに一生懸命になる傾向があるようです。
本記事ではこの勇気くじきについて解説します。
勇気くじきとは?
アドラー心理学において、「勇気のくじき」とは、他人の自信や意欲を減退させるような行動や態度を指します。
勇気をくじく行動は、個人の成長や自己実現を阻害する要因となります。
勇気くじきの4つのパターンについて
この勇気をくじくパターンですが…
- 縦の関係での動機づけ:上下関係をもとに、立場が上の人から下の人へいう言葉
- マイナス思考:決めつけや思い込みによる発言
- 人格否定:相手の人格や人間性を否定するような言葉
- 原因志向:「何が原因なのか」をつきとめようとする
…の4つが主なものになります。
以下にそれぞれ解説します。
縦の関係での動機づけ
縦の関係での動機づけは、上下関係に基づいて他人をコントロールしようとする行動です。
このパターンでは、立場が上の人が、権力や優越性を背景に、下の人に対して圧力をかけることがあります。
これにより、下の立場の人は自己決定の機会を奪われ、自己能力を発揮する自信を失うことがあります。
縦の関係は、自立心や創造性の発展を妨げ、依存的な態度を生み出すことがあります。
マイナス思考
マイナス思考による勇気のくじきは、決めつけや悲観的な見方によって他人の意欲や自信を低下させる行動です。
このパターンでは、失敗を過剰に恐れたり、常に最悪のシナリオを想定することで、挑戦する意欲を減退させます。
マイナス思考は、新たな試みやリスクを取ることを避けさせ、成長の機会を失わせることがあります。
人格否定
人格否定は、相手の人格や人間性を否定することにより、その人の自尊心や自信を傷つける行動です。
このパターンでは、批判や侮辱を通じて相手を価値のない存在と見なし、自己表現や自己実現を抑圧します。
人格否定は、相手に深刻な心理的ダメージを与え、関係の破壊や自己価値感の低下を引き起こすことがあります。
原因志向
原因志向による勇気のくじきは、「何が原因なのか」を追求することに重点を置くことで、解決策や前進を妨げる行動です。
このパターンでは、問題の原因をつきとめることに固執し、問題解決や前向きな行動への転換を阻害します。
原因志向は、過去に囚われることで、現在のチャレンジや未来の可能性を見落とすことがあります。