最大瞬発力と筋持久力の違い – 評価・訓練方法について

最大瞬発力と筋持久力は、筋力増強の側面で重要な要素です。
本記事では最大瞬発力と筋持久力の違いや評価、トレーニング方法について解説します。


最大瞬発力とは?

最大瞬発力は、一度の筋収縮で最大限の力を発揮する能力です。
この能力は短期間に筋肉が最大の力を発揮することを意味します。
一般的に、スプリントや重量を扱う際の一瞬の力がこれに当たります。

最大瞬発力は、スポーツや競技における爆発的な動きや筋肉の迅速な反応性が必要な場面で重要です。

筋持久力とは?

筋持久力は、長時間にわたって筋肉の収縮を持続させる能力です。
この能力は、長時間にわたる持久力のある活動や継続的な筋肉の利用が必要な状況で発揮されます。

長距離ランニングやエンデュランス競技における持続的な動きに必要な能力です。

筋肉の質による違い 最大瞬発力と筋持久力の違いを筋肉の質の違いで考えてみます。 そもそも筋肉は… 赤筋(遅筋) 白筋(速筋) …の2つに分類されます。 以下にそれぞれ解説します。 赤筋(遅筋)

赤筋は、酸素を消費しながら運動をすることに向いており、持久力を必要とする運動に適しています。
この赤筋はミトコンドリア・ミオグロビンが多く含まれているため、酸素を消費しながら運動をすることに向いています。

つまり赤筋は、長時間の持続的な運動に適しており、水泳やジョギングなどの持久力を必要とする運動に重要です。

白筋(速筋)

一方白筋は、ミトコンドリア・ミオグロビンが少なく、酸素をほとんど使わず、無酸素運動に向いています。
つまりダッシュやジャンプなどの瞬発力が必要な運動に重要です。

赤身の魚である”マグロ”は長距離を泳ぐから持久力に優れているのに対して、白身である”ヒラメ”は瞬発的に餌を捕食することに優れていることからもわかるね!
赤身のマグロもカツオもサーモンも、比較的遠洋でとれる魚ですからね!

評価方法

最大瞬発力と筋持久力の評価には、それぞれ異なる方法があります。

最大瞬発力の評価

最大瞬発力の評価には…

  • 握力計を用いた握力測定
  • 垂直跳び
  • 立ち幅跳び
  • ボール投げ
  • 脚伸展パワー

…などがあります。
これらの測定方法は、一度の筋収縮で発揮される最大の力を測定することができます。

筋持久力の評価

一方、筋持久力の評価には…

  • 上体起こし
  • 懸垂
  • 腕立て伏せ
  • スクワット
  • ランニング

…などの持久力を必要とする運動を行い、その継続時間や回数を測定する方法があります。

リハビリの対象となる人のほとんどは”筋持久力”が求められるだろうね!
スポーツリハの分野では、対象の筋肉の種類によってトレーニングメニューを変える必要があるでしょうね!

トレーニング方法

もちろん最大瞬発力と筋持久力の訓練もそれぞれ異なる方法にする必要があります。

最大瞬発力の訓練

最大瞬発力を鍛えるためには、高強度で短時間のトレーニングが必要です。
例えば…

  • ウェイトリフティング
  • スプリント
  • ジャンプスクワット
  • メディシンボールスロー

…などのトレーニングが有効です。
また、筋肉の収縮をより速くするために、爆発的な動きを取り入れることも重要です。

筋持久力の訓練

一方、筋持久力を鍛えるためには、低強度で長時間のトレーニングが必要です。
例えば…

  • ジョギング
  • サイクリング
  • プランク
  • 腕立て伏せ

…といった有酸素運動や筋肉を継続的に使うトレーニングが有効です。

最大瞬発力と筋持久力を同時に鍛える方法

上述したように最大瞬発力と筋持久力は、それぞれ異なるトレーニング方法が必要です。
最大瞬発力を高めるためには、一度の筋収縮で最大限の力を発揮するトレーニングが必要です。
一方、筋持久力を高めるためには、繰り返しの負荷に耐えるトレーニングが必要です。

したがって、最大瞬発力と筋持久力を同時に鍛えることは難しいとされています。

ただし、インターバルトレーニングというトレーニング方法を用いることで、瞬発力と持久力を同時に鍛えることができるとされています。
インターバルトレーニングは、短時間の高強度運動と低強度運動を交互に行うトレーニング方法です。
このトレーニング方法は、瞬発力系のトレーニングと持久力系のトレーニングを交互に行うため、瞬発力と持久力を同時に鍛えることができます。

以上のように、最大瞬発力と筋持久力は異なるトレーニング方法が必要ですが、インターバルトレーニングを用いることで、瞬発力と持久力を同時に鍛えることができます。

ただ闇雲に筋力トレーニングをするのではなく、なんの筋肉を狙って、どういうパフォーマンスを向上させたいのかをイメージしておくとよいだろうね!
リハビリの臨床でもこの視点は見落とされがちかもしれませんね!

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