CSI(Composite Spasticity Index ) – 構成要素・実施方法・解釈などについて

CSI(Composite Spasticity Index ) - 構成要素・実施方法・解釈などについて 検査

CSI(Composite Spasticity Index )は痙攣の重症度を定量的に評価する指標で、腱反射、受動的伸展抵抗、痙攣の3つのテストから成り立っています。
本記事ではこの構成要素や方法、解釈などについて解説します。


CSI(Composite Spasticity Index )とは

Composite Spasticity Index(CSI)は、特に脳卒中などの状態における片麻痺の四肢の痙攣の重症度を定量化するために使用される臨床ツールです。
この指標は、腱反射、受動的伸展に対する抵抗、および痙攣の3つの主要な構成要素から成り立っています。

各構成要素は個別に評価され、採点され、得られた合計スコアにより痙攣の全体的な重症度が定められます。
CSIは、痙攣を軽減する治療の効果を評価および監視するために臨床医に役立ちます。

CSIの構成要素と実施方法

Composite Spasticity Index(CSI)は次の3つの要素から成り立っています。

  • 腱反射(Tendon jerk)
  • 受動的伸展に対する抵抗(Resistance to passive stretch)
  • 痙攣(Clonus)

それぞれ実施方法も含めて解説します。

腱反射(Tendon jerk)

腱反射の評価は、神経の健康状態と機能を判断するための初歩的な手順です。
検査する腱には上腕二頭筋、上腕三頭筋、膝蓋腱、アキレス腱が含まれます。
検査実施時には、患者をリラックスさせた状態で適切な位置に座らせることが重要です。
腱を叩く際は、反射ハンマーを使用し、適度な力で腱を叩きます。
これにより筋肉の反射的な収縮、すなわち反射ジャークが引き出されます。

得られた反応は…

  • 0 応答なし
  • 1 正常な応答
  • 2 軽度の過活動反応
  • 3 中等度の過活動反応
  • 4 最大限に過活動な反応

…のスケールで評価され、反応の強さによって点数が与えられます。
このスコアは、筋肉と神経の健全性を示す指標として、痙攣の評価に直接関連しています。
このテストは、神経筋の機能を迅速かつ正確に評価するための基本的な方法であり、治療の進行状況をモニタリングする際にも役立ちます。

受動的伸展に対する抵抗(Resistance to passive stretch)

受動的伸展に対する抵抗の評価は、筋肉のトニック(持続的)伸展反射の活動度を測定します。
このテストでは、検査者が患者の関節を積極的に動かし、筋肉がどれだけの抵抗を示すかを観察します。
伸展は中速度(秒速100度以上)で行われ、これにより筋肉の緊張状態とその反応性が評価されます。

スコアは…

  • 0 抵抗なし(低張性)
  • 2 通常の抵抗
  • 4 抵抗がわずかに増加
  • 6 中程度に増加した抵抗
  • 8 最大限に増加した抵抗

…とされます。
このステップは、筋肉の緊張状態と神経系の異常を詳細に評価するために重要であり、特に中枢神経損傷を持つ患者において、痙攣の程度や治療の必要性を判断するのに役立ちます。
抵抗の程度を定量化することで、治療計画の策定や治療効果のモニタリングにおいて、より精確なアプローチが可能になります。

痙攣(Clonus)

痙攣の評価は、急速な関節の屈曲によって筋肉のリズミカルな収縮を引き起こし、その回数を数えることで行われます。
このテストは通常、手首や足首で実施され、検査者が急速に関節を屈曲させることにより痙攣が誘発されます。
クローヌスの発生は、1回から数回の軽い痙攣が引き起こされる場合もあれば、10回以上の持続的な痙攣が起こる場合もあり、これに基づいて…

  • 1 クローナスは誘発されない
  • 2 1~3拍のクローヌスが誘発される
  • 3 3~10拍のクローヌスが誘発される
  • 4 持続的なクローヌス

…のスケールで評価されます。
痙攣の評価は、特に神経損傷が疑われる場合に重要であり、中枢神経系の障害の程度を示す重要な指標となります。
このステップは、痙攣の頻度と強度を詳細に記録し、治療効果の評価や治療計画の調整に直接的な情報を提供します。

これらの要素を評価し、それぞれのスコアを合計して痙攣の重症度を判断するんだ!
CSIは、上肢と下肢の痙攣を評価するための指標であり、特に脳卒中後の片麻痺患者に適していますね!

CSIの解釈

CSI(Composite Spasticity Index)の解釈は、各テスト成分から得られたスコアを合計することにより行われます。
この合計スコアは、痙攣の重症度を判定するために使用され、以下のようにカテゴライズされます。

  • 0-9点: 軽度の痙攣 — 痙攣の症状は存在するものの、日常生活における影響は比較的少ない。
  • 10-12点: 中度の痙攣 — 痙攣がより頻繁に発生し、患者の動作に顕著な影響が見られる。
  • 13-16点以上: 重度の痙攣 — 痙攣が非常に強く、患者の生活の質に大きな障害を与え、常に管理が必要な状態。

このスコアリングシステムにより、痙攣の程度を客観的に評価し、適切な治療計画を立てるための基準を提供するんだ!
また、治療の進捗を定期的に評価することで、治療方法の調整やリハビリテーションの進行状況を効果的に管理することが可能なんですね!

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