大腿筋膜張筋- 起始・停止・支配神経・血液供給・主な働きや作用

大腿筋膜張筋は股関節の動きを調整し、腸脛靭帯の緊張を保つ重要な筋肉です。
本記事では大腿筋膜張筋について解説します。


大腿筋膜張筋の起始・停止

起始 前腸骨稜の外唇、上前腸骨棘 (ASIS)
停止 脛骨外側顆(腸脛管経由)

大腿筋膜張筋(tensor fasciae latae muscle)は、前方の腸骨稜の外唇と上前腸骨棘から起こります。
その繊維は遠位に進み、大腿筋群を包む深部の筋膜である大腿筋膜(fascia lata)に付着します。

大腿筋膜張筋、大殿筋の繊維、および中殿筋の腱膜は、腸脛靭帯として知られる水平の補強部を形成します。
この結合組織の帯は膝関節の外側を横切り、脛骨の外側顆および外側膝蓋支帯(lateral patellar retinaculum)に停止します。

大腿筋膜張筋、大殿筋、中殿筋の腱膜から成る腸脛靭帯は、膝関節の安定に重要な役割を果たすんだ!
特にランニングやサイクリングなどの動作で、この構造が膝をサポートし、過度の横方向の動きを防ぎますね!

大腿筋膜張筋の支配神経

神経支配 上殿神経(L4-S1)

大腿筋膜張筋の神経支配は、仙骨神経叢の枝である上殿神経(L4-S1)によって供給されます。

上殿神経は腰椎から仙骨にかけての神経が集まって形成される仙骨神経叢から分岐するんだ!
この神経の正常な機能は、歩行やバランスの保持など、日常生活の多くの動作に不可欠ですね!

大腿筋膜張筋の血液供給

血液供給 外側大腿回旋動脈の上行枝

大腿筋膜張筋の血管供給は、外側大腿回旋動脈の上行枝によって行われます。

この血管は大腿部の筋肉に必要な酸素と栄養素を供給し、筋肉の健康と機能を維持するために重要なんだ!
適切な血流が確保されることで、運動中の筋肉のパフォーマンスと回復が向上するんですね!

大腿筋膜張筋の主な働き

機能 股関節;内旋、(弱い外転)・膝関節:脚の外旋、(弱い脚の屈曲/伸展)・股関節と膝関節の安定

大腿筋膜張筋の主な役割は、腸脛靭帯の緊張を維持することです。
大腿骨の軸が骨盤に接する際、上からの角度付き圧力が大腿骨に高い曲げストレスをかけます。
股関節の外転筋群と大腿筋膜張筋は、反対側の圧力に対抗し、骨を安定させる助けとなります(tension band effect)。
さらに、この筋肉の活動は股関節の外転、屈曲、および内旋を引き起こします。

大腿筋膜張筋の収縮は膝関節での脚の外旋も引き起こします。
また、既に20度以上の屈曲がある場合には脚を弱く屈曲させ、屈曲角度が20度未満の場合には脚を弱く伸展させます。

最終的に、大腿筋膜張筋は股関節と膝関節の両方を安定させる働きもします。

大腿筋膜張筋は、特に歩行や走行時に重要な役割を果たすんだ!
この筋肉が正常に機能しない場合、股関節や膝の不安定性が引き起こされ、日常活動やスポーツパフォーマンスに影響を与える可能性があるんですね!

関連文献

タイトルとURLをコピーしました