肘筋は肘関節の伸展や安定に働く筋肉です。
本記事ではこの肘筋について解説します。
肘筋の起始・停止
起始 | 上腕骨の外側上顆 |
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停止 | 肘頭の側面 |
肘筋の起始は上腕骨の外側上顆のやや後面(背側面)にある腱になります。
これは総指伸筋腱のすぐ近くになります。
またこの腱は、長橈側手根伸筋の筋腹の奥深くにあり、部分的に上腕骨関節の背側被膜にも付着しています。
ここから斜め内側に広がって広い筋腹になり、尺骨の肘頭の外側表面と隣接する尺骨幹の後面である肘頭の側面に停止します。
肘筋の腱は、広い筋腹の中に斜めかつ内側に広がり、尺骨の肘頭の側面と隣接する尺骨軸の後面に停止されるんだ!
その線維が部分的または完全に互いに混ざり合っていることが多いため、一部の研究者は肘筋は上腕三頭筋の延長であるとも考えているようですね!
肘筋の神経支配
神経支配 | 橈骨神経(C7-C8) |
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肘筋の神経支配は、橈骨神経の運動枝から派生しており、その根本の価値はC6からC8にあります。
この筋肉の上の皮膚はT1脊髄神経によって供給されます。
つまり、肘窩筋の動きは橈骨神経が制御し、この神経は首から出て腕を通って肘に達し、肘の動きや前腕の回転に関与する筋肉を活性化させることになるんだ!
一方で、この筋肉の上にある皮膚の感覚は、別の神経ルートであるT1脊髄神経からの信号によって感じられるんですね!
肘筋の血液供給
血液供給 | 後骨間動脈 |
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肘筋は後骨間動脈の再帰骨間枝によって血供を受けています。
これに加えて、少数の筋皮穿通枝からの寄与もあります。
後骨間動脈は、前腕の骨間に位置する重要な動脈であり、再帰骨間枝はこの動脈から分岐して肘窩筋などの筋肉へと血液を供給します。
筋皮穿通枝は、筋肉を貫いて皮膚に達する小さな血管で、筋肉だけでなく、その上の皮膚にも酸素や栄養を届ける役割があるんだ!
このようにして、肘窩筋は必要な酸素や栄養を得て、正常に機能することができるんですね!
肘筋の主な働き
機能 | 肘関節の伸展の補助 肘関節の過伸展の損傷予防 |
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機能的に、肘筋は上腕三頭筋の延長として…
- 肘関節の伸展の補助
- 肘関節の過伸展の損傷予防
…といった働きをします。
以下にそれぞれ解説します。
回内外運動の安定
肘筋の尺骨に停止している構造から、前腕の回内外運動中に尺骨を安定化させる機能があるといわれています。
例でいえば、ドライバーを使用する際の前腕回内外の運動時に効果を発揮します。
過伸展の損傷予防
肘筋の腱は上腕尺骨関節の背側関節包を緊張させます。
そのため肘関節の過伸展時の損傷予防に働きます。