方形回内筋(ほうけいかいないきん)- 起始・停止・支配神経・血液供給・主な働きや作用

方形回内筋は前腕の回内を司り、橈骨と尺骨間の動作を助ける筋肉です。
本記事では方形回内筋について解説します。


起始・停止

起始 尺骨の遠位前面
停止 橈骨遠位前面

方形回内筋は、平らで短く、四角形の筋肉です。
この筋肉は尺骨の遠位端の前面および筋肉の一部を覆う腱膜から起始します。

表層の筋繊維は横方向および遠位方向に向かって投影され、橈骨の遠位端の前面にも停止します。
より深い筋繊維は橈骨の尺骨切痕の上方に停止します。

この筋肉の主な機能は前腕の回内、つまり手のひらを下向きにする動作だね!
これにより、手首の動きを助けるとともに、手首の安定性を高める役割も担っているんですね!

神経支配

神経支配 正中神経(前骨間神経、C7、C8)

方形回内筋は、C7およびC8の脊髄神経からの寄与を受けて、前腕の前骨間神経によって神経支配されています。
前骨間神経は、腕神経叢から発出する正中神経の枝です。

ここで重要な点は、方形回内筋が脊髄の特定の部位(C7とC8)からの神経支配を受けることです。
これにより、腕と手の精密な動きをコントロールするための重要な役割が担保されます。

前骨間神経は正中神経の枝であり、腕の内側から手に向けて伸びる重要な神経の一つなんだ!
この神経は、前腕と手の他の部分にも影響を及ぼすため、方形回内筋だけでなく他の筋肉との協調も重要でしょうね!

血液供給

血液供給 上腕動脈の枝

方形回内筋は、前骨間動脈から動脈血を供給されます。
この前骨間動脈は、総骨間動脈から分岐し、総骨間動脈自体は尺骨動脈の枝です。

方形回内筋の血流は前骨間動脈によって提供され、この動脈は尺骨動脈の枝である総骨間動脈から分岐するんだ!
この循環系の配置は筋肉の効率的な機能と健康維持に不可欠ですね!

主な働き

機能 橈尺関節:前腕回内

方形回内筋は前腕の回内を生じさせる筋肉であり、橈尺関節に作用して前腕を内側に回転させることで手のひらが後方または下方に向くようにします。
この筋肉の活動は円回内筋や腕橈骨筋によって補助され、更に前腕の動きをスムーズにします。

また、その他の機能として…

  • 橈尺関節の安定
  • 骨間膜の保護

…などがあげられます。
それぞれ解説します。

橈尺関節の安定

方形回内筋は前腕遠位部を横切る位置にあることから、保護的な役割をしているとも考えられます。
体重負荷活動中に上向きの圧力がかかると、方形回内筋が橈骨と尺骨の遠位端をまとめて保護します。

骨間膜の保護

方形回内筋は骨間膜を引っ張る力を消散させる作用にも働きます。
これによって前腕の強制的かつ急速な回転中に骨間膜の保護に働きます。

方形回内筋は前腕の回内動作を担い、橈骨と尺骨を使用して手のひらを後方または下方に向けるんだ!
この筋肉は遠位橈尺関節を安定させ、前腕に加わる圧力に対して保護的な役割も果たし、骨間膜の損傷の予防にも機能するんですね!

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