頭蓋内圧の亢進の原因と関連疾患

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頭蓋内圧が亢進するにも様々な原因があります。
本記事では、頭蓋内圧が亢進する主な4つの原因について解説します。

頭蓋内圧の亢進の原因

頭蓋内圧(Intracranial Pressure, ICP)の亢進は、さまざまな原因によって生じる可能性があります。
主な原因としては…

  • 頭蓋内占拠性病変
  • 脳浮腫
  • 髄液の通過・吸収障害
  • 頭蓋内血液量の増大

…があげられます。
以下にそれぞれ解説します。

頭蓋内占拠性病変(Intracranial space-occupying lesion:ICSOL)

頭蓋内占拠性病変は、脳腫瘍、膿瘍、血腫などの脳内に異常な組織や液体が存在する状態を指します。
これらの病変は、正常な脳組織を圧迫し、頭蓋内の容積を増加させることでICPを上昇させます。

頭蓋内占拠性病変は、しばしば神経学的症状を引き起こし、緊急の医療介入が必要となることがあります。

脳浮腫(cerebral edema)

脳浮腫は、脳組織内に過剰な液体が蓄積する状態です。
これは、脳損傷、脳炎、中毒、高高度病など多様な状況で生じる可能性があります。
脳浮腫によって脳組織が腫れ上がり、頭蓋内の容積が増加し、圧力が上昇します。

この状態は、脳の血流を妨げ、さらなる損傷を引き起こすリスクがあります。

髄液の通過・吸収障害(CSF flow/absorption obstruction)

脳脊髄液(CSF)の通過や吸収の障害は、水頭症を引き起こし、ICPを増加させる原因となります。
これは、脳脊髄液の過剰な生産、通路の閉塞、適切な吸収が行われないことによって生じます。

この状態は、脳の構造を圧迫し、重篤な神経学的合併症を引き起こす可能性があります。

頭蓋内血液量の増大(increased intracranial blood volume)

頭蓋内血液量の増大は、脳出血、高血圧、静脈の閉塞などによって引き起こされることがあります。
この状態は、脳組織への血液の流れが増加し、その結果、頭蓋内圧が上昇します。

頭蓋内血液量の増大は、脳の圧迫を引き起こし、急性の治療を必要とすることがあります。

頭蓋内圧が亢進している背景の原因を知ることが、治療の一歩ともいえるだろうね!
様々な疾患に関する知識が求められますね!

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