では、不整脈の症状に対してはどのような治療が行われるのでしょうか?
本記事では、不整脈の治療について解説します。
不整脈の治療
不整脈といってもその原因が様々です。
そして不整脈に対しての治療も、その症状を抑えるためなのか、原因疾患の改善を目的にするのかによっても異なります。
ここでは…
- 抗不整脈薬
- ペースメーカー
- カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)
- 植え込み型除細動器
…といった、リハビリの臨床でもよく目にする方法について解説します。
抗不整脈薬
抗不整脈薬は、心臓の電気活動を作り出すイオンチャネルをブロックする薬で、不整脈を停止させたり、軽症にしたり、起こりにくくしたりします。
ちなみに抗不整脈薬の分類としては、1975年に発表されたヴォーン・ウイリアムズ分類がよく知られています。
これは1つの薬物のメインターゲットは1つのチャネルあるいは受容体と考え、Ⅰ~Ⅳの4群に分けるという考え方で、40年経った今でも使われています。
抗不整脈薬には副作用があり、心室頻拍や心室細動などの重症な不整脈を引き起こす可能性があります。
硫酸マグネシウムやβ遮断薬など、他の薬も不整脈に効果がある場合があります。
ペースメーカー
ペースメーカーは、心臓のリズムを正常に保つために使用されることが多いため、不整脈の治療にも使用されます。
そもそもペースメーカーは、心臓に電気刺激を与えて、人工的に心臓を動かすための機械です。
身体に元々ある電気パルス(電気刺激)を発生する洞結節が疾病等で正しく働かなくなったり、その症状の改善が見込めない場合に使用されます。
ペースメーカーは、心臓のリズムを制御するために、心臓の壁に取り付けられた電極を通じて電気信号を送信します。
この信号は、心臓の筋肉を収縮させることで、正常な心拍数を維持します。
カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)
カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)は、不整脈の治療方法の1つで、心臓内部にカテーテルを挿入し、不整脈を引き起こす組織を破壊することで、不整脈を治療する方法です。
カテーテルアブレーションは、手術室で行われるため、入院が必要な場合があります。
植え込み型除細動器
植え込み型除細動器は、心臓の不整脈を治療するために使用される医療機器です。
心臓の壁に取り付けられた電極を通じて電気信号を送信し、心臓のリズムを制御します。
この信号が心臓の筋肉を収縮させることで、正常な心拍数を維持します。