チアノーゼとは? – 定義・種類・原因・症状について

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リハビリテーションの対象患者の中には、チアノーゼの症状がみられる方も多くいらっしゃいます。
本記事では…

  • チアノーゼの定義
  • チアノーゼの種類
  • チアノーゼの原因
  • チアノーゼの症状

…について解説します。

チアノーゼとは?

チアノーゼとは、血液中の酸素が不足することで皮膚や粘膜が青紫色に変色する状態のことです。
もう少し詳しく解説すると、身体の表面にある毛細血管内の還元ヘモグロゼン量が5g/dl以上(酸素不飽和度6.5vol%以上)の状態のとき出現します。

チアノーゼの種類と原因

チアノーゼには…

  • 末梢性チアノーゼ
  • 中枢性チアノーゼ
  • 血液性チアノーゼ

…の3種類があり、それぞれ原因や症状が異なります。
以下にそれぞれ解説します。

末梢性チアノーゼ

末梢性チアノーゼは、指、耳朶、鼻尖、頬部などの末梢組織に出現しますが、動脈血酸素飽和度は正常であることを特徴とします。
ショック、心拍出量低下、動脈閉塞(閉塞性動脈硬化症、動脈塞栓)、静脈閉塞(血管性静脈炎、静脈瘤)、寒冷曝露、レイノー現象などが原因になります。

中枢性チアノーゼ

中枢性チアノーゼは、動脈血酸素飽和度の低下を特徴とします。
ここからさらに…

  • 肺性チアノーゼ
  • 心臓性チアノーゼ

…に分けられます。

肺性チアノーゼ

肺性チアノーゼは、肺胞におけるガス交換が障害され、還元ヘモグロビン(酸素を放出したヘモグロビン)の増加が原因のチアノーゼです。
肺動静脈瘻、多発性肺内小シャント、肺胞低換気、閉塞性肺疾患、拡散障害などの疾患が原因になります。

心臓性チアノーゼ

心臓性チアノーゼは、動脈血中の酸素分圧が低下し、還元ヘモグロビン(酸素を放出したヘモグロビン)の増加が原因のチアノーゼです。
Fallot四徴症、三尖弁閉鎖、大血管転位症、Ebstein奇形などの先天性心疾患が原因になります。

血液性チアノーゼ

血液性チアノーゼの原因は、異常ヘモグロビン血症(メトヘモグロビン血症)が原因となるようです。
この異常ヘモグロビン血症とは、正常なヘモグロビンの構造が変化してしまうことで酸素を運ぶ能力が低下する病気のことです。

末梢性チアノーゼと中心性チアノーゼの違い

末梢性チアノーゼと中心性チアノーゼの違いですが、名前のとおりチアノーゼの出現部位によって理解できます。

末梢性チアノーゼ

手足の先端部分が青紫色に変色や冷感、しびれが特徴

<>h3中心性チアノーゼ

顔や唇などの皮膚が青紫色の変色が特徴

チアノーゼでも肺性か心臓性かで、その背景の疾患も異なるからきちんと見極めないといけないね!
リスク管理や生活上での注意点の指導にもつながってくる部分ですからね!

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