エデンテストは、胸郭出口症候群の検査法の一つです。
本記事ではこの検査の目的、方法、注意点について解説します。
エデンテストとは?
エデンテストは、胸郭出口症候群の検査法の一つで、肋骨と鎖骨の間の骨間(肋鎖骨間隙)の狭小化による絞扼を評価するテストです。
この症候群は、肩や腕に痛みやしびれを引き起こすもので、主に肋骨と鎖骨の間の狭い領域、つまり肋鎖骨間隙にある神経や血管が圧迫されることによって生じます。
エデンテストでは、この肋鎖骨間隙の狭窄や絞扼を評価することで、症状の原因が胸郭出口症候群に関連しているかどうかを判断します。
検査は、医師やセラピストが患者の姿勢や動作を調整し、この領域の圧迫を引き起こして症状の変化を観察することで行われます。
エデンテストの方法・やり方
エデンテストの方法としては…
- 検査肢位にする
- 上肢を引き下げる
- 橈骨動脈の拍動を確認する
…になります。
それぞれ解説します。
検査肢位にする
患者は腰掛け坐位か立位の姿勢になります。
この姿勢は、肋骨と鎖骨の間の領域、つまり肋鎖骨間隙にアクセスしやすくするために重要です。
上肢を引き下げる
患者に上肢を後ろと下方に引き下げる動作を行わせます。
これにより、肩が後下方に引かれることになります。
この動作は肋鎖骨間隙を狭めることを目的としており、この領域にある神経や血管の圧迫を引き起こす可能性があります。
橈骨動脈の拍動を確認する
:患側の上肢における橈骨動脈の拍動を評価します。
この拍動が減少または変化する場合、それは肋鎖骨間隙の狭窄による絞扼が原因である可能性を示唆しています。
エデンテストの注意点
エデンテストを行う際の注意点として…
- 患者への説明と同意の取得
- 患者の快適性と安全性の確保
- 姿勢の調整と診断へのアプローチ
…があげられます。
それぞれ解説します。
患者への説明と同意の取得
エデンテストを行う際、まず重要なのは患者にテストの目的と手順を事前に説明し、その同意を得ることです。
このプロセスは患者の不安を和らげ、テストの意義や期待される結果についての理解を深めるために不可欠です。
また、患者がテストについて十分に情報を得ている場合、彼らはより協力的になり、これによってテストの精度が向上します。
患者の快適性と安全性の確保
患者が不安や痛みを感じる場合は、エデンテストを直ちに中止する必要があります。
患者に不快感や痛みを引き起こすことがないようにすることは、その症状を悪化させないために重要です。
また、テスト中の患者の快適さと安全性を確保することは、医療提供者の重要な責任です。
姿勢の調整と診断へのアプローチ
患者の個別の状態に応じて、エデンテストを行う際の姿勢を適切に調整することが必要です。
患者ごとの体格や健康状態によって、標準的なテスト姿勢が適さない場合があります。
この柔軟性は、患者にとって最も適切で効果的なテストを行うために重要です。