アルツハイマー型認知症には音楽が効果的であるっていう話【映画「パーソナル・ソング」より】

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国内では高齢化の進展とともにアルツハイマー型認知症の人数も増加しており、65歳以上の高齢者では平成24年度の時点で、7人に1人程度とされています。
そのアルツハイマー型認知症の症状改善に“音楽”が一定の効果が期待できるって話、聞いたことありますか?

今回は「アルツハイマー型認知症には音楽が効果的」ということについて解説します。

アルツハイマー病とは?

「アルツハイマー病は、不可逆的な進行性の脳疾患で、記憶や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には日常生活の最も単純な作業を行う能力さえも失われる病気。
ほとんどのアルツハイマー病の患者では、60歳以降に初めて症状が現れる。
アルツハイマー病は、高齢者における認知症の最も一般的な原因。
引用:アルツハイマー病情報サイト

具体的な日常的な症状としては、記憶障害(もの忘れ)から始まる場合が多く、段取りが立てられない、気候に合った服が選べない、薬の管理ができないなどの症状も多くみられます。

アルツハイマー型認知症に音楽が有効?

どんな音楽でも効果があるかというわけではなく、その認知症の方の「なじみのある曲」でないといけないようです。
治療場面では「なじみの曲」を聴くだけでなく、歌ったり、楽器演奏をしたりして認知症の方の楽しい気分を思い出し協調性やコミュニケーション力の改善が期待できます。

音楽が脳に与える影響

音楽療法の分野でも脳科学の分野でも、音楽が脳に影響を与えることは明らかになっています。
特に楽器を演奏するということは非常に脳の活性化に効果が高いことがわかっています。

映画「パーソナル・ソング」にみるアルツハイマー病と音楽療法

この映画の軸となるのは、IT業界出身で、ソーシャル・ワーカーのダン・コーエン。ある日認知症の人に、iPodを使って思いでの曲を聴かせることを思いつく。
彼は、施設で、認知症を患っている黒人男性に音楽を聴かせる。自分の娘の名前すら忘れてしまっているのに、ゴスペルの名曲「ゴーイン・アップ・ヨンダー」を聴いたとたん、若いころの鮮明な記憶を取り戻し、全身で喜びを表現する。
これをきっかけに、ダンと監督マイケル・ロサト・ベネットは、3年におよぶ取材を開始する。ルイ・アーム・ストロング「聖者の行進」、ベン・E・キング「スタンド・バイ・ミー」、ザ・ビートルズ「ヘイ・ジュード」「抱きしめたい」などの名曲が、認知症の人々を目覚めさせていく。
引用:映画『パーソナル・ソング』1000ドルの薬より、1曲の音楽を!認知症患者への音楽療法

まとめ

今回は「アルツハイマー型認知症には音楽が効果的」ということについて解説しました。

今現在の高齢者と呼ばれる方が若い時になじみのあった曲というと、1950~1960年ごろだとしたら…

邦楽だと「美空ひばり」「島倉千代子」など
洋楽だと「エルヴィス プレスリー」「ジャクソン5」などなど。

「ビートルズ」は1960年からの活動なのでギリギリかなーと。

そう考えると身近な音楽でも活用方法って広いんだなと感じます。

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