作業に含まれる、手段と目的の2つの意味

作業といっても、その意味は様々です。
本記事では作業に含まれる2つの意味について解説します。

作業分析における2つの作業

そもそも作業療法における”作業”は、大きく次の2つにわけることができます。

  • 手段としての作業(occupation-as-means)
  • 目的としての作業(occupation-as-end)

以下にそれぞれ解説します。

手段としての作業(occupation-as-means)

手段としての作業(occupation-as-means)は、作業療法において治療や介助の手段として利用される具体的な活動や作業を指します。
ここでの作業は、患者が日常生活で行うさまざまな活動や動作を包括しています。
治療や介助のプロセスにおいて、特定のスキルや能力を向上させたり、適応能力を高めるために患者が行う活動がこれに当たります。

例えば、手先の巧緻性を向上させるための細かい作業(描画や工作)、日常生活動作の訓練(料理、掃除、洗濯など)、ストレス管理やリラクゼーションのための活動(瞑想、ストレッチ、音楽療法)などが挙げられます。
これらの活動は、患者が特定の能力を向上させたり、日常生活でより効果的に適応するための手段として活用されます。

目的としての作業(occupation-as-end)

一方、目的としての作業(occupation-as-end)は、患者の個々の目標や望む状態を達成するための具体的な活動や作業を指します。
作業療法の目的は患者の生活の質を向上させ、彼らが自立したり満足のいく日常生活を送れるよう支援することです。
そのために、特定の目標を達成するために直接的に活用される活動が含まれます。

例えば、特定の運動能力の向上、日常生活動作の独立性の獲得、ストレス管理の技術の習得などが目的としての作業に該当します。
これらの活動は、患者が望む目標を実現するために直接的に活用され、その結果として患者の生活の質が向上することが期待されます。

両方とも、患者さんの治療や介助において重要な役割を果たすんだね!
この作業に対する考え方は、作業療法士が患者さんのニーズに合わせた介入を計画する際に考慮されるんですね!

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