作業は作業療法の核心ともいわれています。
本記事ではその理由について4つの視点から解説します。
“作業”が”目的活動”として作業療法の核心である理由
結論から言えば、作業療法の中核的概念である”作業”は目的活動として定義されます。
その理由としては…
- 意味ある活動
- 目標指向性
- 積極的参加
- 能力統合
…の4つの視点から解説します。
意味ある活動
「作業」とは、治療の目的が絶対的条件ではなく、行為者自身にとって意味のある活動を指します。
これは、単に治療的な要素を含むだけでなく、その活動が個々の人にとって意味深いものであることを強調します。
作業療法では、活動が患者自身によって意味を持ち、個々のニーズや目標に合致するように考慮されます。
目標指向性
作業には到達目標があり、行為者はその目標に向かって積極的に進んでいきます。
この点が重要で、作業はただ行動を行うだけでなく、明確な目標に向かって進むことを含みます。
患者が自らの目標に向かって取り組むことで、活動は治療的な意味を持ち、成果を生み出します。
積極的参加
行為者は作業に積極的に関与し、主体的かつ能動的です。
これは、患者が自分自身の行動や活動に意識的かつ積極的に関与し、その過程で自らの能力や意欲を発揮することを示します。
患者の自己決定や行動の積極的な参加は、治療プロセスにおいて重要な要素です。
能力統合
このような作業に従事することで、行為者は心身の能力を統合的に使用し、環境や自己に適応します。
作業によって、身体的な能力や認知機能、感情面が統合され、日常生活や環境に適応するためのスキルが向上します。
この統合的な能力の使用は、作業療法の根幹をなす要素です。
裏を返せば、患者さんに提供する作業は、意味があって、目標に向かって積極的に取り組むものである内容。そしてリハビリとして能力統合に優れているものであることが求められるってことだね!
セラピストが提供している作業のチェック項目としても役立ちそうですね!