表在感覚とは? – 定義・種類について

体性感覚のひとつである”表在感覚”。
この表在感覚にも様々な種類がありますが、本記事では表在感覚の概要について解説します。

表在感覚とは?

“表在感覚”とは、皮膚あるいは粘膜に対する接触刺激から起こる感覚のことです。
また、表在感覚は”体や組織の表面や表面に近いところにある、または生じること”を意味する医学用語でもあります。

表在感覚の種類

表在感覚には、主に次のようなものがあります。

  • 痛覚
  • 温度覚
  • 触覚・圧覚

以下にそれぞれ解説します。

痛覚

痛覚とは、生体の内外からの傷害刺激を感受する感覚になります。
痛みは、組織の実質的あるいは潜在的な傷害に結びつくか、このような傷害を表す言葉を使って述べられる不快な感覚、情動体験であると定義されています。

温度覚

温度覚とは、皮膚や粘膜が熱刺激を受けたときに生じる感覚です。
冷覚と温覚の併称で、冷覚は冷たい物や空気に触れたときに冷たいと感じる感覚、温覚は熱い物や空気に触れたときに熱いと感じる感覚になります。

触覚・圧覚

触覚と圧覚は、皮膚や粘膜に圧迫やひっぱりなどの刺激が加わったときに生じる感覚です。
それぞれの違いですが、触覚は、皮膚の表面で生じる感覚を指し、圧覚は皮膚の深部で生じる感覚を指します。
ただし、両者を広義の触覚と呼ぶこともあります。

表在感覚に異常があると、どうなる?

表在感覚に異常がある…ということは、触覚、痛覚、温度覚などの感覚が低下したり、消失したり、過敏になったりする症状が現れることになります。
そうなると、日常生活で様々な問題が生じる可能性が高くなります。
例えば…

  • 火傷や傷口に気づかなくなる
  • 物を扱う時に不安定になる
  • 快適さや不快感の判別が難しくなる
  • 手を握る、抱擁するなどの身体的なジェスチャーが難しくなる
  • 精神的なストレスや不安が増大する

…などがあげられます。

表在感覚の違いだけでなく、その感覚障害によってどんな生活上のリスクにつながるのかまでイメージしておくことが重要だろうね!
患者さんの生活そのものに関わるリハビリセラピストだからこそ、求められる視点でしょうね!

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