睡眠時無呼吸症候群の診察時の項目とCPAPのデータについて【数字でみる健康な睡眠】

睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対してCPAP療法で治療を行うと、毎月1回は主治医の定期診察を行わないといけません。
その診察の際に…

  • どのような項目をチェックされるのか?
  • CPAPにはどのようなデータが記録されるのか?

…について解説します。

SASの定期診察では何をチェックする?

あくまで自分の経験談によりますが、主治医との診察の際には…

  • 睡眠時間についてのチェック
  • CPAPのデータを基にした睡眠状態のチェック
  • 眠気の自覚症状の有無について
  • CPAP操作や使い心地についてのチェック
  • その他症状などについて

…といったものが主になります。
あくまで個人の経験に基づくものなので、主治医によって内容に違いはあると思いますが、概ねこういった内容についてチェックを受けます。

CPAPの結果について

CPAPにはその日の睡眠状態を記録する機能も備わっており、診察の際その睡眠状態のデータを主治医に提出をすることになっています。
そのデータの内訳としては…

  • 睡眠時間
  • 時間あたりのイベントサマリー
  • Auto CPAP圧時間
  • コンプライアンスサマリー
  • Auto CPAPサマリー

…の5つに分けられます。
以下にそれぞれ説明します。

睡眠時間

CPAPによる治療効果が現れる最低睡眠時間は4時間とされています。
毎日の睡眠時間(CPAP装着時間)が4時間以上確保できているかどうかをチェックします。
グラフで4時間以上CPAPを装着している場合は緑色、4時間未満の場合は赤色に表示されます。

時間あたりのイベントサマリー

  • P:圧
  • MaP:圧時間(分)
  • %:一晩あたりの割合
  • FL:フローリミテーション
  • VS:振動性いびき
  • H:低呼吸
  • OA:閉塞型無呼吸
  • CA:気道開存無呼吸
  • RE:呼吸努力関連覚醒(Respiratory effort related arousal:RERA)
  • AHI:無呼吸/低呼吸指数

CPAPは設定で使用開始の圧の強さを変えることができます。
自分は装着し、使用開始時の治療圧が“5.0cmH2O”でしたが、徐々に上がっていき、現在では“8.0cmH2O”で落ち着いています。

Auto CPAP圧時間

“Auto CPAP圧時間”では、CPAPの治療圧の状態についてグラフになって表されます。

コンプライアンスサマリー

この“コンプライアンスサマリー”では、以下の項目について記録されます。

  • 日付範囲
  • 装置使用日数
  • 装置を使用しなかった日数
  • 装置の使用日数の割合(%)
  • 累積使用時間
  • 最大使用時間(1日)
  • 平均使用時間(全期間)
  • 平均使用時間(使用日)
  • 最小使用時間(1日)
  • 使用時間が4時間以上の割合(%)
  • 使用時間が4時間以下の割合(%)
  • 稼動時間

Auto CPAPサマリー

この“Auto CPAPサマリー”では、CPAPの治療圧に関連する以下の項目について記録されます。

  • Auto CPAP平均圧
  • Auto CPAP平均圧の最高値
  • 90%の時間を占める圧
  • 1日当たりの平均ラージリーク時間
  • 平均AHI

まとめ

今回はCPAPのデータについて解説しました。
CPAP療法による治療のデメリットとしては、定期受診と診察が金銭面や時間面での負担が大きくなることがあげられます。
でも、こういったデータを基にしっかりと専門家からの睡眠生活についてのコンサルティングを受ける機会ってなかなかないと思うんです。

健康的な生活を送るためにも、質の良い睡眠生活を送る必要があると言えます。

睡眠の質が向上する、病気の予防ができるってなれば、CPAPにはメリットがたくさんあるだね…
そのうえで睡眠状況も数値化できますから、自分の睡眠生活を客観視することができますからね!

もしこの記事に修正点やご意見がございましたら、お手数ですがお問い合わせまでご連絡ください。 皆様の貴重なフィードバックをお待ちしております。
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