VCWS(Valpar component work sample) – 目的・開発の経緯・方法とタスクについて

検査

Valpar Component Work Sample (VCWS) は、個人の職業適性と能力を評価するための実践的ツールで、様々な作業サンプルを通じて手の技術、調整能力、問題解決スキルを測定します。
本記事ではVCWSについて解説します。


VCWS(Valpar component work sample)とは?

“VCWS(Valpar component work sample)” は職業評価やキャリア開発の分野で使われるツールの一つです。
このシステムは、個人の職業関連スキルや能力を評価するために設計されています。
具体的には、いくつかの物理的な活動やタスクを通じて、個人の手の技術、調整能力、作業スピード、精密さなどを測定します。

このツールは、特に職業リハビリテーションや障害を持つ人々の職業評価に有効であり、彼らの職業能力を正確に把握し、適切な職業訓練や職業選択を支援するために利用されています。
また、一般的な職業相談やキャリア開発のプロセスでも使用されることがあります。

VCWSには、様々なタイプの作業サンプルが含まれていて、それぞれが特定の技術や能力を測定するためにデザインされているんだ!
これらの作業サンプルは、実際の職場環境を模倣した設定で行われ、参加者に対して実際の職業活動に近い体験を提供できるんですね!

目的

VCWSの主な目的は、個人の職業関連のスキルや能力を評価し、その結果をもとに適切な職業選択や職業訓練を提供することにあります。
具体的には以下のような目的があります。

能力の評価

VCWSは、個人の手の技術、調整能力、作業スピード、精度など、特定の職業技能を正確に評価します。
例えば、2001年のLeeらによれば、VCWSは型枠大工のための標準化された機能的能力評価の一部であり、特定の職務機能と身体能力の評価におけるその有用性が強調されたという報告がされています1)

職業リハビリテーション

障害を持つ人々の職業能力を評価し、彼らに適した職業を見つけるために用いられます。
これにより、障害を持つ人々が社会や職場にスムーズに統合するのを助けます。

キャリア開発と計画

個人の適性や関心を理解し、キャリアの目標を設定するのに役立ちます。

職業訓練の方向性の決定

個人の強みや弱みを明らかにし、どのような追加の訓練や教育が必要かを判断します。

職場への適応

実際の職場環境を模倣した設定で行われるため、参加者は職場での作業に慣れることができます。

雇用主とのコミュニケーション

VCWSの結果を使用して、雇用主に対して個人の能力やニーズを伝えるのに役立ちます。

このように、VCWSは、個人の職業的な能力を包括的に評価し、患者さんが自身の能力に最も適した職業に就くためのサポートを提供するための重要なツールなんだ!
就労支援を行う際の作業療法評価にもマッチしてますね!

開発の経緯

VCWSの開発経緯は、特定のニーズに応じた職業能力評価ツールの必要性から生まれました。
具体的な経緯について以下に解説します。

職業リハビリテーションの必要性

VCWSの開発は、特に障害を持つ人々の職業リハビリテーションの分野で重要なニーズに応えるために始まりました。
障害を持つ人々が適切な職業訓練を受け、就労するためには、彼らの能力と可能性を正確に評価することが不可欠です。

2004年のJacksonらの報告によれば、VCWSは、他の標準化された作業評価とともに、作業療法において患者の作業能力について記録される情報の質を改善し、臨床現場での有効性を示しています2)

実践的なスキル評価の必要性

従来の職業評価ツールは、主に紙ベースのテストやインタビューに依存していましたが、これらの方法では実際の職業スキルや作業能力を十分に評価できないという問題がありました。
VCWSは、実際の職場で求められるスキルをより正確に反映する実践的な評価を提供することを目的としています。

多様なスキルセットの評価

職業適性は多岐にわたるため、VCWSはさまざまなタイプの作業サンプルを含むことで、様々なスキルや能力を測定することを目指しました。
これにより、個人の特定の強みや弱みを把握し、適切なキャリアパスを見つけるのに役立ちます。

継続的な開発と改善

VCWSは、時代とともに変化する職業のニーズや技術の進歩に合わせて、継続的に開発と改善が行われてきました。
このプロセスには、職業リハビリテーションの専門家、心理学者、教育者など、多くの分野の専門家が関与しています。

VCWSの開発は、個々の職業能力を正確かつ実践的に評価することで、個人が自分に適した職業を見つけ、職場で成功を収めることを支援するという目的に基づいているんだ!
これにより、特に障害を持つ人々の職業参加を促進し、より広い意味での社会的包摂を推進することに貢献しているんですね!

方法

VCWSの方法は、一連の具体的な作業サンプルを通じて個人の職業スキルと能力を評価することに基づいています。
以下は、その一般的な手順と特徴です:

作業サンプルの選択

VCWSには様々な種類の作業サンプルが含まれています。
これらは個人の興味、能力、評価が必要とされる特定のスキルに応じて選択されます。

例えば、細かい手作業を要する作業、重い物を扱う作業、高い注意力を要する作業などがあります。

作業環境の設定

VCWSは実際の職場環境を模倣した設定で行われます。
評価は、実際の作業道具や機器を使用して実施されることが一般的です。

指示と実施

参加者は特定の作業についての指示を受け、それに従ってタスクを実行します。
この過程では、時間の管理、作業の正確性、作業遂行の方法などが評価されます。

スキルと能力の評価

作業中のパフォーマンスは、手の技術、協調性、作業速度、正確性、問題解決能力など、多様な職業スキルの面で評価されます。
また、作業に対する態度や集中力も観察されることがあります。

フィードバックと分析

作業の終了後、評価者は参加者にフィードバックを提供します。
これには、強みと弱みの分析、改善のための提案、適切な職業選択や訓練の方向性についてのアドバイスが含まれることがあります。

個別化された結果

VCWSの結果は、個人の特定のニーズや目標に合わせてカスタマイズされます。
これにより、個人に最適な職業開発計画や訓練プログラムを策定するための具体的な情報が提供されます。

VCWSは、単に技術的な能力だけでなく、作業に対する個人のアプローチや行動の側面も評価するため、より包括的な職業能力の把握が可能なんだ!
これにより、個人が自分に適した職業を見つけ、その分野で成功するためのサポートが提供されるんですね!

VCWSのタスク

VCWSの各課題については次の通りになります。

  • VCWS 1 – 小型ツール (機械式):手工具や小型の機械を使った作業を通じて、手先の器用さや機械操作能力を評価します。
  • VCWS 2 – サイズ識別:物体のサイズや形状を識別する作業で、視覚的分析能力や細部への注意を評価します。
  • VCWS 3 – 数値ソート:数値やデータの分類や整理を行い、数的理解力や組織力を評価します。
  • VCWS 4 – 上肢の可動範囲:腕や手の動きを用いた作業で、上肢の可動範囲や調整能力を評価します。
  • VCWS 5 – 事務の理解力と適性:事務的なタスクを通じて、組織力、注意力、事務作業に対する理解力を評価します。
  • VCWS 6 – 独立した問題解決:個々の問題解決能力をテストする作業で、創造性や論理的思考を評価します。
  • VCWS 7 – マルチレベルソート:複数の基準に基づいてアイテムを分類する作業で、多次元的思考と決定能力を評価します。
  • VCWS 8 – シミュレートされたアセンブリ:模擬的な組み立て作業を通じて、手先の器用さ、組み立て技術を評価します。
  • VCWS 9 – 全身の可動域:全身を使用する作業で、身体の可動範囲と協調性を評価します。
  • VCWS 10 – トライレベル測定:異なるレベルでの測定や調整を行う作業で、空間認識能力や精密作業を評価します。
  • VCWS 11 – 目と手と足の調整:目、手、足を同時に使う協調作業で、多任務処理能力を評価します。
  • VCWS 12 – はんだ付けおよび検査 (電子):電子機器のはんだ付けや検査を行い、細かい作業の精度や技術的な理解を評価します。
  • VCWS 14 – 統合ピア パフォーマンス:チームワークやグループ内の動きを評価する作業で、協調性やコミュニケーション能力を評価します。
  • VCWS 15 – 電気回路と印刷物の読み取り:電気回路の理解と印刷物の解釈を行う作業で、技術的な知識と読解力を評価します。
  • VCWS 16 – 製図:製図や設計のタスクを通じて、空間認識能力や精密な作業を評価します。
  • VCWS 17 – 職業準備完了バッテリー:職業に就くための準備状況を総合的に評価する一連のタスク。
  • VCWS 18 – CUBE (ブラインド評価による概念理解):概念理解と思考プロセスを評価する作業で、複雑な問題解決能力をテストします。
  • VCWS 19 – 動的物理容量:身体的な強さや動きを要する作業で、身体能力や耐久性を評価します。
  • VCWS 201 – 身体能力および可動性スクリーニング評価:身体の可動性と物理的な条件を評価する作業。
  • VCWS 202 – 機械組立/位置合わせとハンマーリング:機械的な組み立てや調整を行う作業で、機械操作能力や精度を評価します。
  • VCWS 203 – 機械的推論とマシンテンディング:機械に関する理解と操作を要求される作業で、技術的な思考と機械管理能力を評価します。
  • VCWS 204 – 繊細な指の器用さ:細かい指の動きを要する作業で、微細な協調性と精度を評価します。
  • VCWS 205 – 独立した知覚スクリーニング (空間適性):空間認識や知覚の能力を評価する作業。
  • VCWS 300 シリーズ – Valpar の 300 シリーズ Dexterity モジュール:手先の器用さや協調性を評価する一連の作業。

これらのタスクは、個人の職業適性や能力を幅広く評価するために設計されているんだ!
これによって職業訓練やキャリア開発に役立つ重要な情報を提供するんですね!

参考

  • 1)Lee, G., Chan, C., & Hui-Chan, C. (2001). Work profile and functional capacity of formwork carpenters at construction sites.. Disability and rehabilitation, 23 1, 9-14 . https://doi.org/10.1080/09638280150211211
  • 2)Jackson, M., Harkess, J., & Ellis, J. (2004). Reporting Patients’ Work Abilities: How the Use of Standardised Work Assessments Improved Clinical Practice in Fife. The British Journal of Occupational Therapy, 67, 129 – 132. https://doi.org/10.1177/030802260406700306.

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