音楽が持つ5つの医療的・健康的な効果について

音楽が持つ5つの医療的・健康的な効果について アクティビティ

音楽療法をはじめ、作業療法の場面においても“音楽”の利用の仕方によってはクライアントの健康的な生活を送ることに役立つことが多くの研究でわかっています。
そこで今回は「音楽が持つ医療的・健康的な5つの効果」について解説します。


音楽がもたらす健康への5つの効果について

結論から言えば、音楽がもたらす健康への5つの効果は…

  • ストレス軽減とリラックス効果
  • 痛み軽減
  • 睡眠の質向上
  • 脳の活性化と認知機能の改善
  • 心理的な安定と幸福感の向上

…といったものがあげられます。
以下にそれぞれ解説します。

ストレス軽減とリラックス効果

音楽は、コルチゾールなどのストレスホルモンの分泌を抑え、リラックス効果を促進することが知られています。
特に自然の音やクラシック音楽は、心を穏やかにし、脳波の一種であるα波を引き出す効果があります。
お気に入りの音楽を聴くと、幸福感や安心感が得られ、ストレス解消につながります。
研究では、音楽を聴くことで心拍数や血圧が安定し、全体的なリラックス効果が示されています。

日常生活の中で音楽を取り入れることで、ストレスを管理し、心身の健康を保つことができます。

痛み軽減

音楽療法は、手術前後の患者や慢性的な痛みを抱える人々に対して効果があるとされています。
音楽を聴くことにより、脳内で痛みを感じにくくする神経伝達物質が分泌されるため、痛みの緩和につながります。
また、音楽は不安感を軽減し、リラックスを促進することで、痛みに対する耐性が向上します。
これにより、患者は痛みを感じにくくなり、リハビリや治療の際にも前向きな気持ちで取り組むことが可能になります。

さらに、音楽を利用した痛みの管理は、副作用のない自然な方法として注目されています。

睡眠の質向上

寝つきが悪い人や睡眠障害を抱える人にとって、音楽は有効なリラクゼーションツールです。
穏やかなテンポの音楽、特にクラシック音楽や自然の音を聴くことで、脳波がリラックス状態に入り、入眠がスムーズになります。
音楽は、副交感神経を活性化し、心拍数を落ち着かせるため、より深い睡眠を促します。
また、睡眠の質が向上することで、日中の疲労感や集中力の低下を防ぐ効果が期待できます。

音楽を寝る前の習慣に取り入れることで、健康的な睡眠サイクルを形成できます。

脳の活性化と認知機能の改善

音楽を聴くことや演奏することは、脳の多くの部位を刺激し、認知機能の向上に寄与します。
特に高齢者においては、音楽療法が認知症の予防や進行抑制に効果があることが報告されています。
音楽のリズムやメロディーに合わせて脳は活動を活発化し、記憶力や集中力が向上するのです。
また、音楽は言語や感情の処理にも関与しており、全体的な脳の健康維持に役立ちます。

音楽を日常に取り入れることで、脳の働きを効果的に保つことができます。

心理的な安定と幸福感の向上

音楽は、孤独感を減らし、心理的な安定をもたらす効果があります。
合唱団やバンドに参加することで、社会的なつながりを強め、自己肯定感や幸福感が向上します。
音楽はまた、感情を表現する手段として機能し、言葉にできない感情を音楽に乗せて表現することで、心理的な安定をもたらします。

さらに、音楽を通じて他者との共感が深まり、感情的な充足感を得ることができるため、精神的な健康を維持するための重要な手段となります。

様々な先行研究をみると、音楽=娯楽として聴く…だけでは非常にもったいない印象を受けるね!
もっと医療や健康、福祉分野に音楽を利用することで、より高い効果を期待できるかもしれませんね!

関連文献

タイトルとURLをコピーしました