“修理”という趣味を持つことのメリットについて【ジャンク品を直すというアクティビティ】

物を大切に使う。
これは当たり前のことですが、どうにも最近は“ファスト〇〇”な時代です。
突き詰めるところ、「安価でローテーションが早い」ということから使い捨て文化が主流になってしまっています。
その結果として、「持ち物を修理をする」ということそのものを経験することが少ないかもしれません。

そこで今回は趣味として修理をするという活動について考えてみます。

そもそも“修理”って?

修理とは…
壊れたり傷んだりした部分に手を加えて、再び使用できるようにすること。

…まあ、その通りですね。
手を加えて、再び使用できること…ってところがポイントです。

英語ではなんて言うの?

英語で修理はrepairやfixなんて表現をされます。

修繕との違いは?

ちなみに似た言葉で“修繕”があります。

調べてみると…
修繕とは、壊れたり悪くなったりしたところを縫い直すこと。

繕う(つくろう)という言葉が入っているということで、「見た目を整える」という意味が近いようです。

修理を趣味とすることのメリット

さて、何かを修理することを趣味とする活動で思い浮かぶのが「ジャンク修理」です。
壊れている電化製品や楽器などを安い値段で購入(もしくは譲り受け)、修理をし再び使えるようにする。

実はこれを趣味とする人達が実際多くいらっしゃいます。

この趣味としての修理で得られるメリットとはなんでしょうか?

思うに…

  • 修理技術を学ぶことができる
  • 安く商品を手に入れることができる
  • 大切に扱うようになる
  • 高く売れる(転売)
  • 回想法として

…などなど。

以下に少し深掘りしていきます。

修理技術を学ぶことができる

なによりはこれです。
修理するということは、必然的にその構造を知ることになります。
電子機器をいじったり、何かしら手を動かすことが好きな人は、机上の勉強ではない経験値として積み重ねることができます。

安く商品を手に入れることができる

壊れているもので誰も買わないようなものは大抵中古でも安く手に入れることができます。
自分で修理することができると、手間や時間はかかるもの金銭的な負担を少なくして商品を手に入れることができます。

大切に扱うようになる

自分で苦労して手を加え、修理をすると、やっぱり愛着が湧くものです。
そうなると物を大切に使うという習慣が身につきます。

高く売れる(転売)

実際にジャンク品を購入し、修理して高値で売るというジャンク転売という商売があります。
良い悪いは別として、一つのビジネスの方法として成り立っているのも事実です。

回想法として

いままで馴染みのあったもの、大切にしていたもの。
その思い出を浮かべながらじっくり修理する。

傷のひとつや汚れの一つに何かしらのエピソードがあって、それをふと思い出す。
なんなら、そのエピソードについて誰かに話しをする。

修理って結構回想法的なアクティビティとしても有用なんじゃないですかね?

趣味としての修理の種類

では、趣味として修理をしている人々が、どのような物を対象に行っているのか、一部の例ですがご紹介。

時計

古い機械仕掛けの時計を修理する趣味です。
高いものではロレックスなんかを扱う方もいらっしゃるようです。

ちなみにチベット仏教の最高指導者である“ダライラマ14世”は時計の修理を趣味としているようです。

パソコン

パソコンの修理を趣味としている人も多くいらっしゃいます。
元々BTOの知識もあり、パソコンの自作も行っている方がほとんどでしょうが、いかにジャンクのパーツで高性能のパソコンを組むか?というのもポイントのようです。

修理だけでなく摩改造や痛PCなどマニアックな趣味も多いのがパソコンかもしれません。

レトロゲーム

最近ますます人気になってきているレトロゲーム。
でも何十年も前のゲームだと映らなかったりノイズがひどかったりと何かしら不具合が多いのも難点。

それをいかに修理し、再度ゲームできるようにするか?って部分も楽しみなんでしょうけどね。

家具

家具修理もなかなか奥深いジャンルのようです。
最近の家具は海外生産で安価な反面、やはり壊れやすく耐久性に乏しいものもちらほら。

少し手を加えるだけで愛着も湧くのでしょうね。

洋服

個人的にこの洋服の修理は非常に興味深くみています。
というのも、アウトドアアパレルメーカーのpatagoniaが“worn wear”という自社製品を修理し長く使ってもらおうというプロジェクトを行っているんです。
この試みを知ってからなんとなく「修理して使う=貧乏くさい・ださい」というイメージを払拭されました。

修理して使う、意外にも着物などをリメイクし新しい商品にする…ってのも主流ですけどね。

カメラ

最新のデジタルカメラ…よりは古いフィルムカメラを修理するって人が多いように感じます。
古いアナログカメラの方が構造的に修理しやすいってのもありますけど、レトロゲーム同様「古いカメラはそのままではまともに動かない」って理由が主なのかも。

バイク

バイク修理はバイク好きな人がメンテナンスとして修理する場合と、ジャンクパーツを集めて1台を作ってしまうという場合とがあるようです。

自動車

自動車も同じです。
自動車修理の専門番組だってあるくらいです。

修理という言葉もかっこよく言ってしまえばよいのでは?

先ほどのpatagoniaのプロジェクトで“修理して長く使う”という行為そのものに対してのイメージが180度変わりました。
そりゃあ今の時代、買った方が安上がりだし早いでしょう。
そのため修理という作業は非常にネガティブに思われるかもしれません。

某大臣の温暖化防止をセクシーに…って表現ではないですが、やはりちょっとマイナスやネガティブなイメージに見られる活動は表現を工夫しイメージを変えるってのは大事かもしれません。

電化製品でも、カメラでも。
家具でも洋服でも。

消費者の購買意欲を引き立てる大量消費ではなく、もっと1つ1つを修理し大切に長く使用するという行為をポジティブなものに変換する試みがあってもいいのかもしれません。
本当に温暖化とか環境問題を考えるなら、そういうアプローチをとった方が実現的な気がするんですけどね。

まとめ

今回は修理という趣味について解説しました。

世の中はどんどん新しい商品が販売され、それを追うように買っては捨てる行為を繰り返しています。
もっと一つのモノを大切に使うという行為が見直されても良いと思うんですけどね。

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