睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法の1つにCPAP療法があります。
今回はこのCPAP療法の対象や治療効果、操作方法、注意点について解説します。
CPAP療法とは?
“経鼻的持続陽圧呼吸療法”とも呼ばれています。
欧米や日本国内で最も普及している睡眠時無呼吸症候群に対しての治療方法になります。
CPAP療法の対象について
CPAP療法は主に、“閉塞性睡眠時無呼吸症候群”に有効とされています。
CPAP療法の治療効果
CPAP療法は、鼻より空気を送り、閉塞した上気道を押し広げます。
そして睡眠時の無呼吸をなくし、酸素不足を解消することができ睡眠の質を向上させることができます。
睡眠の質が向上することは結果としてSASの合併症である…
- 高血圧症
- 狭心症
- 心筋梗塞
…といった病気を予防することができます。
事実、SASに対してCPAP療法による治療を行った場合と行わなかった場合の比較研究があります。
結果、心筋梗塞や脳卒中といった心血管系イベントの発生率が優位に減少しているとの報告もあります。
CPAPの操作方法について
では、実際に使用しているCPAPを基にした操作方法をまとめてみます。
開始時
- 電源コード(コンサント)をつなぐ
- ホースをつなぐ
- マスクを装着する
- エアーを流す
電源ボタンを押すとエアーが流れてスタートします。
終了時
- 電源ボタンを押すことでエアーが止まります。
- SDカードにデータが記録されます。
CPAPには、その日の使用時間とエアーの圧、いびきの状態や無呼吸、低呼吸の状態を計測して記録してくれる機能があります。
月に一回(現在は二月に一回)の定期受診の際、この記録されたSDカードを主治医に提出し、診察してもらうことになります。
CPAPの使用時の注意点について
CPAPを使用するにあたっての注意点としては…
- 終了時にSDカードにデータ転送中は電源を切らない
- コンセントを抜いてエアーを止めない
- 定期的にホースやマスク、ヘッドギアの手入れを行う
- フィルターの掃除をこまめに行う
…といったものがあげられます。
まとめ
本記事では、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法について解説しました。
SASの治療方法としても最も効果的と言われているのがこのCPAP療法です。
実際使用し続けているととても快適ですし、日中の眠気や起床時の頭痛も激減したので非常に効果を感じています。
ただ、その反面眠るときの不便さや定期受診が大変なこと。
コスト面の負担などはありますが…それでも重篤な病気を予防するためにも必要なことですからね。