ADL評価の方法で“ケニー・セルフケア(Kenny Self-Care Evaluation)”という介助量に焦点を当てた評価方法があります。
今回はこのケニー・セルフケアの特徴や項目、採点について解説します。
ケニー・セルフケアとは?
ケニー・セルフケア(Kenny Self-Care Evaluation)とは、1965年、シェーニング(Schoening)らによって報告された評価法になります。
特徴
ケニー・セルフケアの特徴としてですが…
- 被験者の能力を、できるか否かで評価する点にあること
- 評価項目が簡略化されているため評価が簡単なこと
- 介助量による負担をスコア化するため、介助者の負担度も評価できること
…が特徴的と言えます。
評価項目について
ケニー・セルフケアでは、
- ベッド上の活動
- 移乗
- 移動
- 更衣
- 身体の清潔
- 食事
…の6つの項目で構成されています。
また、それぞれの項目は以下の小項目に分けられます。
ベッド上の活動
- ベッド上移動
- 起き上がりと座位
移乗
- 座位
- 立位
- トイレ
移動
- 歩行
- 階段
- 車いす
更衣
- 上部体幹と上肢
- 下部体幹と下肢
- 足部
身体の清潔
- 顔、髪、上肢
- 体幹、会陰部
- 下肢
- 排便
- 排尿
食事
- 食事
採点方法について
ケニー・セルフケアでは、0点(すべて依存)から4点(自立)までの段階で各小項目を評価します。
その次に大項目(6つのカテゴリー)ごとに平均点を算出し、その平均点を加算します。
また、ケニー・セルフケアの総得点の最高点は24点、最低点は0点になります。
簡潔に評価できるというメリットを生かして、利用するとよいでしょうね!